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日露戦争美化まで? 区長「(日露戦争は)防衛の面が強い」
“日露戦争は今を予測している”?
区長は予算編成方針のなかで、「日露戦争…は黒船来航以来、欧米列強に飲み込まれないように、必死で近代化を行い、不平等条約の解消など、真の独立をめざしてきた明治日本の一つの帰結」であり、やむをえなかった戦争と書きました。
しかし、日露戦争の通常の歴史的見解は侵略と侵略のぶつかり合いです。「欧米列強」の脅威といえばなんでもありとばかりに、一緒になって他国を侵略しようとした醜い政治のあり方だったと私は思います。
驚くことに区長はこのあと、「歴史は時として未来を予測する」といっています。つまり“今は日露戦争の時代に予測されたように似ている”といいたいようです。続けて「こうした歴史の事実とともに現実の世界情勢を見据えながら、今年は、長期停滞の閉塞感を乗り越え…」と言っています。「こうした歴史の事実」(日露戦争のこと)を今と重ね合わせ、当時の欧米列強になぞらえて何かを脅威の対象とし、「閉塞感をのりこえ」よう!といっているようです。
驚くべき特異な思想とその議会答弁
いったいどこから日露戦争が出てくるのかわかりませんが、何かまた恐ろしい内容の本でも見たのでしょう。日本共産党の山崎一彦 区議団長が「侵略戦争と侵略戦争のぶつかり合いだった」と議会で突っ込むと区長は“日露戦争は防衛の面が強い戦争だったと思う”と、非常に特異な思想をさも当然かのように披露。
しかし、驚いた答弁はこのあと。“一政治家が歴史にたいして判断を下すべきではない”と議会で答弁。けれども予算編成方針に「歴史的判断」を書いたのは区長自身だったはずですが…。
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