日本共産党
杉並区議会議員
原田あきら
HOME
プロフィール
議員活動
すぎなみ探検隊
お知らせ
趣味のページ
リンク
議員活動
<< 戻る

こんな大臣を国会に送ってしまったとは…
石原伸晃大臣、チョー無駄遣いの空港建設に着手!

関西空港二期事業へ国交相が予算化表明

 一兆四千億円の巨費を投じて関西国際空港に二本目の滑走路を造る関空二期事業。ムダ遣いだと批判を浴びたため、海面の埋め立て造成はするものの滑走路などの施設整備は、航空機が発着する供用時期を見ながら検討するとしてきました。しかし、石原伸晃国土交通相が来年度予算の概算要求に初めて盛り込むことを表明(五日)、新たな段階を迎えようとしています。杉並選出の衆議院議員でしかも国土交通大臣。いったい国会で何をやっているのか、区民の皆さんには知っておいてほしいことです。

埋め立て計画だけで1兆円


二期事業は、現在の空港島の沖側に五百四十五ヘクタールの用地を造成し、四千メートルの滑走路一本と関連施設を建設するものです。
 埋め立て造成だけで一兆円。関連施設整備に四千二百億円かかります。一九九九年に埋め立てに着工。滑走路など施設整備はこれに続くもので、完成すれば当初の計画通り二〇〇七年には滑走路が供用可能になります。
 石原国交相は今回整備する施設について「二本目の滑走路を供用するために必要最小限のものとする」として、六百億円の範囲内に収め、あとは先送りする意向を表明。財源には、埋め立て事業費を圧縮し、その分を充てる考えを示しました。

発着減なのに滑走路新設

 二本目の滑走路が計画されたのは、現在ある一本の滑走路では十六万回の発着回数が能力の限界で、今後見込まれる需要増大に対応できなくなるというのが理由でした。
 しかし、発着回数は二〇〇〇年度の十二万四千回をピークに昨年度は十万回まで落ちこみました。しかも、国交省の需要予測では供用開始目標の〇七年度でも十三万六千回にとどまり、一二年になってようやく十六万七千回に達する見通し。急いでもう一本の滑走路を造る必要などどこにもありません。
 さらに、二〇〇五年度には神戸空港が開港する予定で、大阪国際空港(伊丹空港)と合わせて三つもの空港が関西にひしめくことになります。

「再検討」国会決議も無視

 こうした現実を無視できないため、国交・財務の両大臣合意(〇二年十二月)では、施設整備については「今後の需要動向や関空会社の経営状況などを見つつおこなう」と合意されました。当時と比べても需要や経営状況は変わっていません。
 このため参院決算委員会では五月三十一日、関空二期事業の再検討を求める決議を自民党議員も含めて全会一致で採択したばかりです。
 決議では「需要予測と実績とのかい離が年々拡大しており、また、その収益目標も達成できていないことは看過できない」として、「関西国際空港二期事業の在り方を含め、関西三空港の機能分担と連携について改めて検討すべきである」と指摘しています。

こどもだましの概算要求

 概算要求表明はこうした問題をまともに検討もせず建設を強行する姿勢を示したものです。
 石原国交相は概算要求表明の理由として、関空会社が今年初めて黒字を計上する見通しであり、関空の「需要拡大」策や二期事業費の縮減をはかることをあげました。
 しかし、関西国際空港会社は、開港から十年たっても営業赤字(〇三年度六十二億円)が続いており、累積損失は二千百四十九億円にも達しています。一兆二千七百六十億円にのぼる巨額債務の利子さえ払えないため、毎年九十億円の補給金を昨年度から三十年間にわたって国から受けることになりました。「黒字見通し」はこうして編み出したものにすぎません。

空港島でカジノ言い出す社長…

 石原大臣の言う「需要拡大」策の方はどんなものか。その中心は「騒音対策」と称して伊丹空港の発着規制を強化し、航空各社に伊丹から関空へ路線を移動させようというもの。騒音が大きいジャンボ機の就航を禁止したり、ジェット機の発着枠を五十回削減することなどが柱です。
 しかし、規制された分がそのまま関空に移ることは難しく、航空会社は乗客が新幹線などへ流れてしまうと批判の声を上げています。
 このため石原氏は「地元企業などが出張時などに関空を利用することを内規化するよう求める」といいだすなど“需要は後から考える”といわんばかりの姿勢です。
 関空会社の村山敦社長はとんでもないことを言い出しています。「空港島なら青少年との隔離もしやすい」と、カジノ(とばく)が解禁されれば空港島内に賭博場を誘致したいと表明するなど、金もうけになるなら何でもお構いなし。個人的感情的に言わせていただきますと社会的理性も働かない最悪最低な状況に陥っています。

小泉改革の行き着く先がよく見える

 小泉首相は「消費税増税をやる前に行政のムダをなくすことが先だ」とよくいっています。しかし、消費税増税は小泉さんは言わなくとも小泉内閣ではもう決まったような雰囲気ですし、その前提条件だったムダ遣いの排除は逆に温存・拡大に向かっていることが、この関空二期事業を見ても明らかです。まさにそのいいなりの石原大臣。あらためて区民にこの現実を知らせなければと思いました。

<< 戻る

杉並区成田東4-5-14
TEL 3391-0977

Copyright(c)2004,AKIRA HARADA
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。