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決特委員会で質問:『健康学園』が廃止!?

杉並の教育の宝 健康学園を守れ!

 療養教育施設とでも言うんでしょうか、南伊豆にある杉並区の健康学園は喘息(ぜんそく)や肥満、アレルギー性3疾患などの児童が全寮制の教育を受けている学校です。素晴らしい自然環境で規則正しい生活で病気を治し、しかも自主的な活動を重んじる教育で自立心も養っていく。そんな学校です。

喘息が治る!数ヶ月で肥満が解消する!!

 「学園マジック」という人もいます。喘息は2ヶ月もすると発作がほとんどなくなります。アレルギーも不思議と改善されていき、肥満に至っては数ヶ月も過ごせば誰だかわからないほどに解消します。そして何よりもすごいのは、病気の心配なくのびのびと体を動かし、ともに努力する仲間と学んでいく中で学力もついていくという点。肥満の子は不思議な話、これといった食事制限をするわけではないんですね。自主的な規則正しい生活のなかでは子どもたちは自ら肥満を解消していく力をもっているのではないでしょうか。
 私の知り合いも小学生のときに健康学園にいっていましたが帰ってきたときは見違えるように人間が変わっていたのを覚えています。
 私たち日本共産党はこの存続を求めています。今回の質問は区のでたらめな廃止方針を批判したものでした。

「転地療養の必要性は薄れた」?

 この間、区は学園の廃止理由に医療の発達をあげ、転地療養しなくても杉並区で治療が受けられると説明してきました。つまり、いい薬ができているので転地療養しなくても杉並の教育を受けながら治せますよというのです。しかし、学園の特徴は自然環境による病気の治癒だけではありません。自然だけでなく同じ悩みを克服しようとする仲間が全寮制で生活する環境、子ども自身の力も借りながらいくつもの教育環境が絡み合ってつくられた教育にこそ特徴があるのです。
 さらには「一人一人のニーズに応じた教育をおこなっていかなければ」などと言い、あたかも学園がニーズに合わなくなったと言いたげですが、これはまったくのデタラメです。この数年間を見ても学園の入園数はまさに倍増状態であり、学園へのニーズは高まっています。

廃止してどうするの?

 区は学園の廃止後については杉並区内で「民間の水泳施設あるいは体育施設、そういったところのスポーツ教室などを使った健康充実策がはかれないか等々の検討もしてまいったところでございます」といってきました。しかし、検討するといっておきながら5ヶ月たっても依然として検討中。学園を廃止して新しいニーズに対応するというわりには具体的な対策は全く考えられていないのが現状です。

背景に区長の「特区構想」…

 じつはこの無責任な現状の背景には、健康学園をつかった新しい学校をつくろうとする教育特区構想があります。しかし、区長に言われて国に申請したこの教育特区構想も認められず、そのため区は、廃止方針だけ出してその後の対応も示せないという無責任な状況に陥っているのです。区長の考えでは学園の廃止後は教育特区に認められた新しい学校をつくる予定だったのですが、特区の内容も極めて稚拙です。公設民営の学校をつくりたいっていうだけですからね。つまり学校の民間委託。“もう学校だろうがなんだろうが区民に金を使うのをやめよう”といっているようです。

「区長、スピードは速いけど中身が空っぽだぜ」

 って、議会で言ってやりました。日ごろ「スピードが大事」と連呼している区長ですが、“あまりにスピードを出そうとしたばかりに中の荷物を全部捨てていったようなもんです”と…。質問後、「あれよかったよ」と何人かに言ってもらいました。
 そりゃそうですよね?今が10月であと半年後に廃止などと言われているのに、結局はなーんにも決まっていないなんてひどいじゃないですか。

学園継続の可能性

 廃止後の計画についてなんら具体化がされていなかったことがはっきりしましたが、それをしつこく「具体的に示せ」と追求していくなかで大きな答弁がありました。“今後、特区構想や廃止後のプランが固まらなかった場合は学園の継続も考える”との答弁です。これは来年にも廃園といわれていた児童や父母にちょっとかもしれませんが、明日への展望を開く一歩となります。
 日本共産党は杉並の全国に誇る宝(幾度もテレビ番組に取り上げらるなど全国的に知られた施設)、健康学園の存続および発展をもとめてたたかっていきます。
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