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新型ATSの設置工事費
01年度から激減
JR西日本
(2005年4月30日(土)「しんぶん赤旗」)
JR福知山線脱線事故の現場に設置されていなかった、列車の速度超過を防ぐ新型列車自動停止装置(ATS―P)について、JR西日本は設置工事費を二〇〇一年度から激減させていたことが二十九日までにわかりました。これが地上設備の整備遅れにつながり、事故現場で速度超過が防げなかった大きな要因になっているだけに、同社経営陣の安全軽視体質があらためて問われています。
0三年度は一億円だけ
JR西日本によると、同社のATS―P工事費は一九九八年度に二十一億円でしたが、九九年度には五億円減の十六億円にダウン。〇一年度には二億円、〇二年度には三億円、〇三年度には一億円にまで激減。〇四年度は五億円でした。
『投資効果を考えて』!?
JR西日本のATS―Pの整備率は7・7%(在来線にしめる区間)。転覆・脱線した快速電車(207系)には同装置が搭載されていましたが、地上設備(約二十八地点)が未整備でした。地上設備の整備を並行して一気に進めてきていればもっと整備率はあがっていました。
垣内剛同社社長は、ATS―Pの福知山線への導入が遅れたことについて記者会見で「投資効果を考えて」と発言していました。
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ATS―P
新型の列車自動停止装置。ATSの古い型は、赤信号を無視すると運転士の取り扱いと無関係に非常ブレーキを作動させ、列車を停止させる装置。ATS―P形は、列車の速度を常にチェックし、赤信号を行きすぎるおそれがあるときにただちに列車を停止させます。
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