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新泉学童クラブ父母説明会

「お願いだから休ませてください」

 聞いているだけで胸の詰まるような切実な訴えが続きます。
5月12日の新泉学童クラブ委託説明会の場面です。
 学童クラブのNPO委託方針では昨年、法人が受託を断念し失敗。その後も委託ありきで検討がなされ、委託失敗の総括もないまま一年が過ぎました。
 当初から反対の声が強かった和泉北学童クラブが委託対象からはずれ、あらたに松ノ木小学童クラブが委託対象となりました。
 新泉学童クラブは当初から反対の声が少なかったからか引き続き委託対象となりましたが黙っていられないのがその新泉の父母です。「私たちは不安は持ちながらも委託に協力的でした。それなのに委託は失敗。むしろ裏切られたかたち。」と父母。続けて「それなのに反省の言葉を述べるだけでまともな総括もしない。それをまた委託対象だなんて…あまりにもひどい。もう疲れました。」

区は子どものショックをどう考えているの?

 説明会に参加した小1、小2の子どもを学童に入れているお母さんは、「子どもは今の学童が楽しくてしょうがないみたいです…委託と聞いて子どもがショックを受けていたことを後から知りました…区は子どものこの気持ちについてどう考えているんですか」と質問しました。子を思う切実な訴えに胸が詰まりました。

予算削減のはずが逆に財政縮小?

 とある父母は「子どもに学童がいやだといわれたら私たちは働けなくなっちゃう」とも訴えました。学童を整備することはこうした共働き家庭を支援することであり、そのことがひいては人を呼び、消費にもつながり、区の財政にも好影響を及ぼしています。
 この状況が悪化し、共働き家庭が杉並区を居住地として選ばなくなり始めたら、それこそ区政の大損失です。
 学童クラブの委託という予算削減のための施策が、逆に財政を縮小させることになる…こんな本末転倒な話しはありません。

“やってみないとわからない”?

 「新泉が委託になるのは決まっちゃってるんですか?」
 こう聞く父母にたいし、区の児童担当部長は「今度は失敗のないようにやる。理解してもらいたい」というばかり。
児童青少年センター所長は今年の四月から赴任したばかりですが、「悪くなるかもしれないし、良くなるかもしれない」といい放ち、“最初から悪くなると決め付けないほしい。やってみないとわからない”と、これまでの経過を踏まえない心無い答弁をし、父母からは失望の眼差し。「悪くなるかも」と父母の最大の問題意識に図らずも答えました。「悪くなるかも」しれない計画なのです。

どこにあるの?所長の言う「具体的な改善策」

 さらにはセンター所長、「(区は)今回は具体的な改善策を提案している」とし、“理解していただいてもいいのでは?”という主旨の発言。その根拠の一つとして、区直営時の職員数を減らさないといった取り決めをしたことをあげました。
 しかし、一人当たりの賃金はいくらなのかも出しておらず、それこそ月給十数万円の低賃金労働になる可能性も含んだままです。職員がころころ入れ替わるかもしれないという不安にはどう改善策を出したというのか。
 父母が納得できるような改善策には到底なっていません。

「お願いだからちょっと休ませてください…」と父母

 この間、委託に関わってきた新泉の父母は口を揃えていいます。「委託自体は反対じゃないんです。現にこれまでも協力してきました。でもあんな失敗もあって、もう疲れちゃったんです…お願いだから新泉の父母はやすませてください。それか他のところにしてください」と。
 最後に説明会の感想を求められた新一年生のお母さんは「よくわからない」「いまのままでいいのですが…」と述べました。
 しかし、あきれるばかりなのが区の姿勢。まだ説明も不十分、ましてや父母の理解など到底なされていないにもかかわらず、計画通り「5月末にも委託する学童を決めたい」といいます。区長の姿勢が問われます。
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