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230人で成功! 杉並区&ソチョ区シンポジウム
山田区長は不参加

 5月28日(土)、阿佐ヶ谷の産業商工会館にて「共通の歴史認識を求めて」をテーマに日韓の区民シンポジウムが開かれました。

杉並の友好都市、ソチョ区

 このシンポジウムには杉並区と友好都市を結んでいる韓国のソチョ区の区長や助役、同区選出の国会議員らも参加しました。ソチョ区は韓国の首都、ソウル市のなかにある区で、人口は40万人ほど。ちょうど杉並区と同じような位置を首都に占めることなど共通点が多く友好都市を結んでいます。また、文化人が多数居住していることも共通点。両区の関係は来年に15周年を迎えます。
 このシンポジウムは元教育委員の大門哲さんを実行委員長に幅広い区民が集まり主催しました。両国間の歴史認識の問題を区民レベルで話し合い、解決していこうとするこの試みには当日230人が参加。熱気溢れる集会となりました。友好都市を結ぶ都市の住民レベルでのこうした交流は初めてのことではないでしょうか。

歴史の事実をありのままに伝える

 最初に挨拶した国会議員のイ・へフンさんは悲惨な戦争を繰り返さないために「何が間違っていたかを伝えていかなければならない」として侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書を批判しました。

ソチョ区長「私的な立場で参加」

 「こんなに重い気持ちで日本にきたことはなかった。」
 こんな挨拶から始まったのはソチョ区長のチョ・ナモさんでした。なぜ重い気持ちになったのか?
 チョ区長は大使館を通じて正式な訪問を山田区長に求めましたがそれを断られました。さらに面会を求めましたがそれも断られたのでした。国会議員のイ・へフンさんが27日に来日した際も、山田区長はおろか部長、課長まで面談に応じないという有様でした。こうした対応にもかかわらず、区民のシンポジウムに足を運んだイ国会議員、チョ区長の勇気に感謝するものです。

真の友好関係への道は?

 チョ区長は「認識に違いはあっても歴史の事実をありのままに後世に伝えることは私たちの義務」と発言。それに続いて日韓両国の教師や保護者、青年たちが討論を重ねました。
日韓には歴史問題のほかにも竹島(韓国名:独島)問題などがありますが、「何が何でも自分の主張が正しい!」なんていう人は一人としていませんでした。歴史の事実を確認しあうことによってこそ、未来への対等な友好と協働が生まれていくと実感できるシンポジウムでした。

山田区長
シンポジウムを中傷し妨害

 ところが困り者なのが山田区長です。この集会を計画段階から中傷し妨害。区長室長を通して、特定の政治団体の主催だと決め付け“来ないほうがいい”と再三、チョ区長に電話したとのことです。さらには来日した際にも一切の面談を行わず、後日、来日にたいして遺憾の意を表明するなど一貫してシンポジウムを敵視しました。
今年の夏にせまった教科書採択で、杉並区中の中学生に「つくる会」教科書を読ませるようにしたい区長。あからさまに“歴史認識の共有などいらない”といった硬直した態度を露呈しました。
 対話によってこそ両国間の問題は解決されます。個人の喧嘩だって仲直りまでには相当な労力と話し合いが必要とされます。ましてや国同士の意見の相違ならばどんな機会も見逃さず、話し合いの場にあらゆるレベルで飛び込むべきではないでしょうか。
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