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オリンピックと外環道路建設 

どこまで浅ましいのか…平和の祭典を大型開発に利用!
 先日(3/8)、都議会において「第31回オリンピック競技大会の東京招致に関する決議」なるものが自民・公明・民主などの賛成多数で可決しました。
 そりゃあ誰だって東京にオリンピックを招致したいし、ナマで選手の躍動を見てみたいと思いますよ。けれども今回、日本共産党はこの決議に賛成しませんでした。いったいなぜでしょう?もちろん理由があります。

オリンピック“起爆剤論”

 実はこの大会招致決議の背景にはいわゆる起爆剤論…オリンピックを契機に首都一大開発計画がたくらまれているのです。
 平和をつくるはずのオリンピックが、都民の住環境の破壊と財政の破壊を引き起こす巨大開発に利用されるのは、いろんな意味で許されません。
 例えば「羽田空港の再拡張・国際化」「首都圏三環状道路や都内の骨格幹線道路」を「集中的に整備」など、その額が安く見積もっても数兆円となることは間違いありません。

「なんでやねん!」て突っ込みたくなりますよ

 だいたい根本的におかしいんです。例えば三環状道路の一つ、杉並の善福寺池の横を通る外郭環状道路。総額2兆円ともいわれる最悪の金食い虫の高速道路ですが、ついでに白鳥の飛来した善福寺池の真横を通ります。
 この外環道…どんなに早く見積もっても10年後のオリンピックに間に合うはずがありません。地上部道路の完成も含めたら数十年かかります。どこがオリンピックのためだって?
 明治神宮の外苑を開発するという話もありますが、石原都知事がしつっこいんで何でかなあと調べてみたら何のことはありませんでした…都知事は明治神宮の総代だったです。
 外苑の保護された緑地帯なんか一気に開発して土地を有効利用したい!という明治神宮の思いをそのまま政治につなげようという石原都知事。ひどすぎます。

差別も争いも無い世界を

 この問題は以前にも取り上げましたがあらためて訴えたいと思います。
 オリンピックは差別も争いもない国際社会を目指して開かれる4年に一度の平和の祭典です。
 それを環境と財政を破壊する大型公共事業の口実にしようとするあさましさ。さらに言えば、過去の戦争の過ちも認めず、韓国や中国に対し罵声を浴びせる都知事に平和の祭典は似合いません。
 自民・公明・民主(2人が退席)の二大政党制もこれを後押しして恥じません。この間「予算が無い!」といっては保育の予算、高齢者介護の予算など切り刻んできました。
 オリンピックの話になったとたん、さっそく一千億円の基金を積み立て始める計画だそうですが、これいかがでしょう。
 高速道路の橋げたに支えられたオリンピックなど見たくありません。
 私はむしろ緑が増え、暮らしが豊かになり、歴史上最多のボランティアによって支えられるような東京オリンピックの開催を提案します。
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