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「なぜ日の丸反対?」の前に
「なぜ日の丸強制?」の問いを

 日の丸君が代裁判への注目がいよいよ広がってきています。
 ただ、「社会的注目」だけでなく「社会的影響」にしていかなければなりません。それには日の丸君が代裁判とはいったい何なのかを社会に知らせることが重要です。

日の丸反対のまえに日の丸強制があった

 今回の裁判にたいしては「日の丸ぐらいいいじゃない」「国旗は尊重しようよ」という意見が少なくないのは私は当然だと思います。ニュースなどを見る限り、反対する人達の真意がまったく報道されていないものですから、「この人たちはなんで反対しているのだろう」となるわけです。
 ところが恐ろしいのは反対する前に実は「強制」があることも同時に報道されていないわけなんです。

生徒が座っても教師が処罰

 みなさんご存知でしょうか。
 いま都立高校などでは、教師が日の丸に立って君が代を歌っても、そのクラスの生徒が何らかの信条によって座った場合、教師が処罰されてしまうのです。
 日の丸君が代に不満はないという教師でも今度の裁判を支援した人がいる理由です。

養護学校では身体障害児をわざわざ舞台に

 さらに驚くのは養護学校の例。
 身体障害児の通う学校では壇上に上がれない子がいるので卒業証書授与も舞台の下で行っていました。
 ところが、それだと日の丸が尊重されないとして“壇上で授与すべし”との通達がなされ、その後、身体障害児を何人もの教員で壇上にあげてまで行うようになったんです。
 ねっ、何か変に執着してるでしょ、東京都って。
 これを聞くとたいていの人は「反対する人達もどうかと思うけどそこまでしてなんで強制したいのかね」っていいます。

「強制当たり前」の人達の正体

 こうした人達の総本山に今位置するのが安倍自民党新総裁でしょう。
 かれはある靖国関連のシンポジウムで「国が危機に瀕したときに命をささげるという人がいなければこの国は成り立っていかない」と発言しています。
 青年が国のために命を奪われた時代。そんな社会を変えたことで発展の道を歩んできた日本の針路を根本から覆す思想の持ち主なんです。こういう人たちによって今、日の丸君が代の強制が行われているという怖さを「日の丸ぐらいいいんじゃないかな」と言う人たちに今こそ知らせる必要があります。
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