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原田あきら
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明日!決算特別委員会で質問します。

 内容は国民保護条例と公契約条例です。
 資料を集めていたら国民保護計画について今年3月の予算特別委員会での質疑の議事録が出てました。
 自分で言うのもなんですがなかなか面白いです。
 国民保護計画がなぜ必要なのか、杉並区はどういうスタンスでこの計画作りに取り組んできたのか、あるいは子どもへの危機感教育の問題など多岐にわたっています。
 興味のある方だけ呼んでみてください。まあまあ長いので(5分ほどかかります)。

06.3.8決算特別委員会
◆原田あきら 委員  国民保護法についてお聞きしたいと思います。
 まず、政府が武力攻撃事態の他国からの侵略の可能性についてどのように国会で答弁しているか、簡単に教えてください。

◎危機管理室長 まず、他国とは具体的にどこの国を想定しているのかという国会での質問がありまして、現時点では特定の国を想定してないという答弁をしてございます。

◆原田あきら 委員  可能性は。

◎危機管理室長 国会でそういう質疑がなされたかどうか、私はちょっと詳細に把握してございませんけれども、考えてみますと、法案を提出したということは、想定されるから、政府として国民保護法を国会に提案したというふうに考えてございます。

◆原田あきら 委員  しかし、可能性は極めて低いと言っているわけですよ。かなり具体性に欠ける、いわゆる有事に対して訓練をすべての自治体で行うことは、さまざまな弊害が指摘されていると思います。そういうことを区民からも区は言われていると思いますけれども、そういう声はどういうものがありますか、今区に寄せられているもので。

◎危機管理室長 訓練について、一部の団体の方、一部の人から、戦前の戦争への動員態勢を構築するものではないかというほか、いろいろな考えを寄せられてはおります。

◆原田あきら 委員  きのうもNHKテレビでやっていたんですけれども、富浦町でしたっけ、ちょっと間違っていたら何なんですけれども、というところで、小学生を含めたテロ訓練が行われていたというニュースが流れていました。
 私も夏のキャンプに長野県の伊那市というところに行ったんです。そしたら、広大な谷合いの畑にぽつんと立て札が立っているんですよ。そこに「テロ警戒中」と書いてあったんですよね。正直、そこに書いてあるのを見て、警戒すれば警戒するほど、周りから見ればちょっと固くなっているんじゃないか、浮いているように感じるんですけれども、国際社会から見ればさらにそう感じると思うんです。
 具体的に聞きますけれども、区のどんな危機を想定しているのか、ちょっとお答えください。

◎危機管理室長 国民保護法上の危機ということでよろしいですか。──これは、国民保護法でも定められていますように、国が定めた8つの武力攻撃事態があるわけですけれども、区としても、計画を策定していく上で、その8つの類型ごとに検討していきたいというふうには考えてございます。

◆原田あきら 委員  8つのそれに対して具体的な訓練その他を、計画を立てていくということですか。

◎危機管理室長 これは計画を策定していく上で十分検討すべき事項と思いますけれども、基本的には8つの類型ごとに考えていきたいというふうに考えてございます。

◆原田あきら 委員  考えていきたいと言っているけれども、どんな危機があるのかと言われても、具体性に欠けるといいますか、現実感に欠けるというのが正直なところだと思うんですよ。大体、武力攻撃事態にいくまでに、幾らでもそうした危機回避をできる手段が、今の国際社会というのはあるはずなんですよね。
 ただ唯一具体的な危機が考えられることが1つある。それがアメリカの起こす戦争への日本の加担。これはかなり、この際に有事が発動するということはあり得るわけです。畑の真ん中に「テロ警戒中」なんて立て札を出さなきゃいけなくなったのも、トリノ・オリンピックで1万5,000人のテロ警戒を行わなきゃいけなかったのも、やはりアメリカのイラク戦争だったわけですよ。
 そこでお聞きしますけれども、昨年の10月、図上訓練というものが実は行われていたと。具体的にテロが起きたことを想定して図上の訓練を行ったわけですが、そのときのシナリオについてどのようなものだったか、お聞かせください。

◎地域安全担当課長 シナリオにつきましては、X共和国に自衛隊を派遣している日本に対して同国のゲリラ組織がテロを実行したというシナリオになってございます。

◆原田あきら 委員  でしょう。結局どこかが攻めてきたというよりも、日本の自衛隊がどこかに行った、それに対して過激派が何かをやったという想定になっていますけれども、攻めてこられたというのは想定できない状況だと。そのシナリオを考えたのはだれだったのか、お答えください。

◎地域安全担当課長 シナリオにつきましては、地域安全担当課長の私が区側の責任者となり、専門家チームの支援、助言を得て作成いたしました。

◆原田あきら 委員  ゲリラが天然痘をまいたということになっているんですけれども、その指導はだれから受けましたか。

◎地域安全担当課長 私の研究並びに危機管理シミュレーション研究会の助言、指導を受けております。

◆原田あきら 委員  そのシミュレーション研究会というのは、一体どういう団体ですか。

◎地域安全担当課長 PHP総合研究所が取りまとめておりますリスクマネジメント研究者、医療関係者等で組織したチームでございます。

◆原田あきら 委員  リスクマネジメント研究をやっている団体は、国内に幾つありますか。

◎地域安全担当課長 把握してございません。

◆原田あきら 委員  幾つかあるんですよね。

◎地域安全担当課長 あると思いますが、正確には把握してございません。

◆原田あきら 委員  あると思うのに、なぜPHP研究所にねらいを定めたのか。実は、PHP研究所のホームページを見ると、杉並区から申し出があったと書いてあります。だれがそこにしようと決めたんですか。

◎地域安全担当課長 昨年3月にマニュアルの検証のために訓練の実施を検討していたところ、PHP総合研究所が危機管理研究会を発足させていたということを知りまして、共同で訓練を実施することに合意したものです。

◆原田あきら 委員  ほかにもあるんですよ、研究団体は。なぜPHP研究所だったのかということが本当に気になります。覚書とかありますか。

◎地域安全担当課長 覚書等については作成してございません。

◆原田あきら 委員  区の職員や区長も先頭に立ってやっていたと書いてありましたよ、ホームページには。それなのに覚書も何もないんですか。

◎地域安全担当課長 それらの文書は取り交わしてございません。

◆原田あきら 委員  私企業の研究機関との提携で区の職員が導入される、しかも多数です。これで覚書も何にもないというのは、正常な状態なんでしょうか。

◎地域安全担当課長 これはあくまでも区が主体としてシナリオの策定、訓練の計画を行ったものでございまして、PHP総合研究所からは助言、支援を受けていたという形になってございますので、特に文書の取り交わしは行わなかったものでございます。

◆原田あきら 委員  納得がいかないんですけれども。PHPのホームページを見ますと、この訓練のまとめが、何と新たな脅威との闘いと。また「テロ警戒中」の看板みたいな見出しなわけですよ。バイオテロへの危機感を高めよと勇ましく書いてあるんです。逆に危機を呼び込んでいるんじゃないかというような感じなんですけれども。
 きのうのNHKの番組に出ていたある専門家ですけれども、サイレンの鳴り響く中で避難するということが子どもによくない影響を与え得ると言っていました。どう思いますか。

◎危機管理室長 私もそのテレビの番組を見ていましたけれども、それはそのテレビに登場した人の個人的な見解で、私は、それぞれいろいろな見解があってしかるべきだというふうに考えてございます。

◆原田あきら 委員  もう1人の見解をいいますと、いつもとは違うと感じさせなければいけないと。震災や火災と違いまして、人間同士の争いで子どもたちが避難していく。しかも、人間のやることですからねらわれるという恐怖感もある。これをちゃんと感じさせなければいけないと言っていることについて、子どもへの影響を危惧しませんか。

◎危機管理室長 国民保護法はすべての国民、大人から子どもから、国としては武力攻撃等の事態から生命、身体の安全を守るということを大きな目的としておりますので、当然区としても、計画を策定した段階については、児童生徒について啓発等々を行っていきたいというふうに考えてございますので、昨日、千葉県の富浦町でやった訓練については、私は、それなりに自治体としていろいろなことを考えてやったと思ってございます。

◆原田あきら 委員  義務教育での普及啓発が危惧されています。パンフやリーフでこうした危機感を持つような宣伝が行われるんでしょうか、お聞かせください。

◎危機管理室長 今後の普及啓発については、計画の策定の中で考えていくわけですけれども、そのようなこともあろうかとは思っております。

◆原田あきら 委員  あろうかと……。子どもはこの訓練の対象としないことを改めて訴えますけれども、最後にお聞きします。

◎危機管理室長 訓練のあり方についても、今後の計画の中で策定して考えていきたいというふうに考えてございます。

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