原田あきら：「オール与党」ってどういうこと？

<< 戻る

「オール与党」ってどういうこと？

　「オール与党」という言葉は政権党も野党も一緒になっている議会のことを言いますが…
　実際どれだけ与党野党いっしょくた状態がつくられているのか、あまり知られていないと思います。

社民党も入るオール与党

　足立区長を日本共産党が勝ち取ったとき、これを無法にも罷免し、自民・公明・民主・社民・生活者ネットが５党相乗りして闘うという「オール与党」候補が誕生しました。“なにをしても共産党に首長を取らせまい”としたこの選挙は衝撃的でしたが、社民党が「オール与党」に加わることは珍しくありません。
　都道府県で議席を持つ２８府県のうち２１府県で与党です。もちろん単独与党などありえず、自民党や公明党、民主党と組んでの与党。

「オール与党」は増えている

　４年前に“日本共産党以外がすべて与党”という都道府県議会は３４都道府県でしたが今では３７都道府県に達しました。オール与党化はさらに進んでいるのです。

選挙が終わったら自民も民主も与党

　まあ、でもいい政治だったら、筋が通っていれば「オール与党」自体が悪いとはいえないかもしれない。しかしこれを知れば「オール与党」の弊害を見ずにいられません。
　自民系候補が勝利した宮城県では選挙後、民主党が福祉削減と大規模開発を含む予算案など、ほとんどの議案に賛成し与党となりました。
　逆に民主系候補が勝利した神奈川県、埼玉県などでは選挙後、自民・公明が与党となりました。政策では今までどおりの政治ということで一致しているのです。

杉並は？

　自民党候補を破った山田区長は当選後、目新しいパフォーマンス政治の影で自民党もやらなかったような子どもやお年寄りの施設の民間委託など福祉削減を遂行、２９０億円のすぎなみ公会堂など大規模開発にも着手。そのなかで民主だけでなく、自民・公明、生活者ネットワークなどの会派、無所属議員なども取り込んだ「オール与党」体制がしかれました。
　国民いじめの政治で一致する与野党対決など意味がありません。「たしかな野党」を見抜く必要があります。

<< 戻る

杉並区成田東4-5-14
TEL　3391-0977