日本共産党
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原田あきら
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政権交代すれば全てOKか? 
真の転換はどこで起こすべきか

 さて、久しぶりに政治的な見解について述べたいと思います(ってオイ!)。
 わりと長文になりますが、ぜひ私の政治観としてみて頂きたいと思います。
 今回、自民党・公明党の連立政権が大敗し、この政権への怒りが野党第一党である民主党に流れました。
 日本共産党が議席を減らしたことは残念でありますが、国民による政治選択として「生活が第一」というスローガンを掲げた政党が大勝したことは歓迎すべき結果であったと捉えます。

自民党への審判の本質は何か

 さて、民主党の全てが承認されたわけではないことは選挙後の朝日新聞世論調査で民主党が勝った理由は何だと思いますかというアンケートに81%が自民党に問題があったからと答え、民主党の政策が良かったからと答えた人が9%しかいなかったということで明らかです。
 年金の問題、金と政治、相次ぐ暴言…いわゆる三点セットで政治地図がひっくり返ろうとしているとマスコミなどは語っていますが、それは違います。三点セットはきっかけでしかありません。

あの二つを追及しないと

 三点セットはきっかけ。根底にはやはり6月の大増税を含めた数年来の増税攻勢、青年などに顕著なひどい雇用体系の構築などが横たわっていたはずです。
 また、アメリカと一緒になって自衛隊をどこまでも派遣し戦わせるための憲法改定も根底からの政権への不振を作り出していたはずです。
 小泉首相という絆創膏で隠されていましたが、この深い刺し傷はこの数年間で特に膿み始めていて絆創膏は今回はがれてしまいました。
 そしていよいよこの傷の深さ、及び一体誰が国民にその刺し傷をつくったのか…これが問題となってくるのです。それこそは日本財界とアメリカです。

財界の横暴とアメリカ従属への批判が始まっている

 財界の横暴と対米従属への批判なんて共産党ぐらいしか、これまではしていませんでしたが、いまどきちょっと政治を知る人があつまればだいたい話題に上るようになってきました。
 バブル最盛期の大企業の経常利益は18兆円。さて、去年の大企業の経常利益はいくらか?
 33兆円です。
 これはワーキングプアと呼ばれ年収250万円以下でこき使われている派遣・請負・契約社員等400万人を年収500万円に給料倍化させてあげて、しかも3年間ほど雇うだけのお金なんです。一年の利益でですよ。
 しかもこれが何にも使われず大規模に塩漬けにされているのです。
 さらにはですよ、こうした大企業の税金はバブルのときよりむしろ二〜三割安くなっているんです…。
 国家の利益や発展はそっちのけで、この一部の人たちの利益のためにどれだけ一般国民が泣かされているかを知らねばなりません。

必要なくなった戦車を320両

 他方、「聖域」扱いされた無駄遣いも私たちの暮らしを良くする財源として見逃せません。
 軍事費です。百歩譲って自衛のための軍事費ならいたし方ないとしましょう。
 しかしたとえばアメリカと一緒になってソ連に対抗するとして北海道に配備される計画となっていた90式戦車。一両50トンあり、特別な道路や橋しか通れませんので北海道にそれらを整備しました。計画はこの戦車を320両買うというものでした。
 それだけ買うと3000億円かかるのですが、なんと、その320両全部、ソ連が崩壊してから買ったのです…。去年も買ってました。こんな例がいくつもあるんです。
 アメリカにいわれればなんでもかんでも税金を差し出す…この従属状態がなぜ現代の日本で放置されているのか、疑問の声は高まってくるでしょう。

真の政治選択が始まっていく

 今回は“とにかく自民党政権を倒さねばならない”という選択が大勢を占めました。しかし、この流れは確実に
 
『大企業の横暴とアメリカ追従に立ちはだかれる政党かどうか』 
 
を問う国民の選択につながっていくと考えます。
 これまでの政治的慣習などしがらみにとらわれず、その選択に耐えうる政治を貫けるかどうかが政党には問われることになるのです。
 日本共産党は他党とも共同できるところは共同し、しかし決してこの政治選択からはずれることなく信念を貫き闘い続ける政党として“日本の政治の北極星となって”(9条の会の鶴見俊介氏の著書より)揺るがず輝き続けていくことを誓います。
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