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夏休みから考える日本の労働

 みなさんはこの夏、どれほどの夏休みをとられましたか?
 一週間も休んだら会社を放り出されるなんて人もいるでしょうね。
 日本では子どもが大人になるのを嫌がります。夏休みも冬休みもないし、八時間労働も保証されない…。そらイヤになりますよね。

ヨーロッパでは30日の有給

 ヨーロッパではフルタイムで働いた労働者には年間30日の有給休暇が与えられます。取得率はほぼ100%だとか。そしてその多くはやはり夏に消化されるようです。
 ってことはですよ、つまり…ヨーロッパでは大人になっても20日をこえる夏休みがあるってことなんです。しかも給料つきの。
 これなら子どもだって早く大人になって働きたいって思うでしょうね。

日本でも20日の有給がありますが

 実は日本でも有給はフルタイムで働けば20日はもらえることになっている。ただし6年数ヶ月働いたらということですが。
 最初の一年でも10日はもらえる。なんとこの有給、正社員じゃなくてももらえるんです。
 ですがそんなの知らなかったって人がたくさんいる状態。取得率は50%以下です。 なんだかえらい差ですよね。ドイツで働いた経験のある私の友人は日本の働き方はおかしいと言っています。

儲けを労働者に還元する

 有給や給料とは企業が得た利益を、利益を生み出してきれた労働者に還元するということ。ヨーロッパでは有給30日なんて“利益の還元”をしちゃっても、潰れたり経営を悪くする企業なんてありません。むしろ強大な企業がたくさんあります。労働者を大切にすることで国が豊かになり、その上で企業も育つんですよね。
 日本の大企業がどれだけ儲けていて、どれだけ労働者に還元しているのか、国民はもっと知らなければなりません。

去年の大企業の儲けはバブルの1.8倍

 バブル最盛の年の大企業の経常利益が18兆円だったのに対し、去年のそれはなんと33兆円。去年の方が1.8倍儲けてるんです。
 33兆円てのは日本の完全失業者のほとんどにあたる200万人を年収500万円で雇いあげて、さらにそれを3年間維持するだけの力があるんです。
 有給休暇さえ取得できない状況を「まあしょうがないよ、不景気だから…」なんていって泣き寝入りしている場合じゃないんです。
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