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議会中継!⑤:住基ネット訴訟

 山田区長、上告したいと答弁<其の二>

 さて、<其の一>で示したような経緯で行われた裁判の結果は…
 まあ一言でいえばさんざんな判決内容でした。全国で行なわれている住基ネット裁判の足を引っ張るような判決ともとれるほどです。

一回もう負けている

 実は今回の判決は高裁判決。杉並区は地裁ですでに一度負けているんです。
 訴訟の内容は ①東京都にたいし、住基ネット参加希望の区民を住基ネットに参加させろ(本人確認情報の受信義務の確認)という訴えと、②東京都及び国に対して、希望者参加方式を認めなかったことによるこれまでの区の損害を賠償しろ…という二点でした。

判決は「却下」と「棄却」
憲法上のプライバシー権を「不確定」と判断

 さて、上記の訴訟内容による裁判の結果は、去年の地裁判決も今回の高裁判決も、①は却下(裁判にもならないという酷い判決)、②の損害賠償請求では「棄却」(裁判には一応なるけど話にならない)というものでした。
 さらに最悪なのは昨年12月の大阪高裁で出された“住基ネットはプライバシー権の侵害にあたる”という判決にたいして、なんとプライバシー権自体が憲法上「不確定」だ(そんな権利があるのかまだわかんないんだ)という判決まで引き出してしまったのです。
 まさにやぶへび…。

上告せよと誰からも声はないのに…

 報告を受けての審議では、自民、公明、民主など与党のいずれからも積極的に“上告せよ”との意見はほとんど聞かれませんでした。
 それなのに区長は自民党の委員の質問にたいして“私の信念として上告したい”と答弁したのです。
 “信念として住基ネットには反対したい、でも行政職についているものとして法律は守らねばならない”という言い訳をしています。これは最高裁に上告して敗訴判決がおりれば自分自ら住基ネット参加を表明しなくて済むというまやかしではないでしょうか。

振り上げた拳の下げどころか

 いさましく不参加表明をした後は、区民の見えないところで次々と姿勢を後退させてきた山田区長。どうにか振り上げた拳を下げたいように見えてなりませんでしたが…やはりといった感じです。
 最高裁でもほぼ同じ判決が出るとわかっている…なのに上告して「一定の結論」を出すといっている…つまりは最高裁の判決が出れば自分は闘ったフリを最後まで見せることができる。
 行政の職に付くものとして苦渋の選択として最高裁の判断は受け入れる…という筋書きにみえます。

ここでも特攻隊ですか?

 負けるとわかって突撃する…まるで特攻隊ですね。教科書だけでなくこんなところでも区長の特異な歴史観を披露されてはたまりません。
 行政職にあって法律を守るというなら、連合審査会という重要な公の場で区民の代表たるどの委員からも上告しろとは声が上がらなかった(むしろ、上告はおかしいというニュアンスの質疑がほとんどだった)事態をしっかりと受け止め、憲法の定める地方自治、住民自治の精神に従って上告しないことこそ肝要です。

上告はやめ、不参加を堂々と貫け!

 落としどころとしての最高裁上告はやめ、区民の声にしたがって区長は右往左往せず、国立市や矢祭町のように堂々と不参加を貫くべきです。
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