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意外と深刻…
ハクビシン問題
其の二
私の住む成田東でもハクビシン被害が発生しました。
お寺の屋根に住みついたハクビシンが案の定、ため糞をし、天井からその汚水がたれてきたというのです。
さて、松ノ木では被害にあった屋敷の所有者が全額負担を強いられましたが、このお寺の場合は捕獲については自治体が責任を持つことになりました。
一口に「区」といっても色々
ハクビシン問題発生の直後、地元町会の東一会が出動。区との交渉を経て、なんとか区の支援をと動いていました。
私のところにも相談がありましたが、事態はなかなか進みませんでした。というのも
これまで町会が相談してきたのが町会を担当する地域課だったからでした。
そこで私は地域課ではなく、動物による住民被害という観点で別の課に問い合わせてみたのです。
ハクビシンは保健衛生か、環境問題か
そこで訪れたのがまず保健所。行政では保健福祉部に所属します。
しかし、ここで扱うのは野良犬や野良猫といった問題で、かつていた野良犬などはいませんし、担当者が極端に少なくなっていて対応してもらえませんでした。
次に環境清掃部へ。ここでは主にネズミやゴキブリなどのいわゆる害獣、害虫問題を取り扱います。
ハクビシンが害獣なのか否か、保健衛生か、環境問題か…保健福祉部、環境清掃部、さらに地域課の属する区民生活部の部長さんにお願いし、結果…
都のモデルケースとして!
あら、意外とシンプルな…でも
この間、3週間ほどして捕まりました
なんと都のモデルケースとしてハクビシンの捕獲は自治体がやってもらえることになったのです。
杉並区で20個ほどの捕獲機を行政として設置し、捕獲後も行政が責任をもって回収するという制度です。ため糞されてしまった屋根裏の掃除までは補助は出ないと思いますが大きな一歩。数万円分の費用を区民が負担しないで済みます。
ハクビシンへの理解が必要か
東京都全体でも問題が深刻化してきているハクビシン問題。
“一般住民でも捕獲、処分していい”と安易な鳥獣保護法の緩和に任せるよりも、自治体の任務として位置づけられれば、行政のハクビシン対策にも腰がすわるのではないでしょうか。
ハクビシン同様、狸も菌やウイルスの媒介をしてしまいますが、狸の方は在来種という認識からか“自然の一部”という感覚があり、守ろうという社会意識があります。そこで、外来種だからよし、というような安易な処分が横行すれば社会倫理上、問題を引き起こしかねません。
のら猫対策もそうですが、自然と社会の両立を探る方向性がうまれるでしょうか。その一歩になることを願い、住民任せにせず行政が乗り出したという点で感謝です。
(08/07/31)
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