<<
戻る
阿佐ヶ谷団地6階建て計画の問題
私が子どもの頃から慣れ親しんできた阿佐ヶ谷団地が建て替えをめぐってゆれています。
正確には阿佐ヶ谷住宅といいます。このほど老朽化のため建て替えの時期を迎えていますが、私も議会質問でこの問題を取り上げています。
【
http://www.yuiyuidori.net/jcpskd-harada/html/menu3/2007/20071003222132.html
】
第一種低層住居専用地域に6階建て
第一種低層住居専用地域とは低層住宅の良好な住環境を守るために厳しい建築制限を課せられた地域です。
基本的には10m3階建てまでしか建ててはいけないという制限。ほかにも容積率や建蔽率でも厳しい制限が課せられています。
ところが今回の阿佐ヶ谷住宅建替え計画では、その第一種低層住居専用地域に6階建てを建てることを盛り込んでいるのです。
なぜそんなことができるの?
法律で決まっているはずの低層住宅地域。ここになぜ6階建てをたてることができるのか…
実は地区計画法の緩和型という法的手法を持って可能となります。「目には目を」ならぬ「法には法を」といった感がありますね。
ただし、この緩和型を用いるためには“地域の了解を得る”というのが重要になってきます。
だってそうでない限り、緩和して高い建物を建てた人だけが良好な風景を独り占めにし、周辺地域には圧迫感のある風景が余儀なくされてしまうからです。
公共性?
しかし今現在、地域の了解を得たものとはなっていないのが現状です。地域にはとうとう反対ののぼりまでもが掲げられてしまいました。
区は阿佐ヶ谷住宅側が公開空地なる広場を提供するので公共性があるとこの計画を容認する姿勢のようですがそれだけでは説明がつきません。なんたってそんな空地ぐらいで6階建てを容認するわけにはいかないという地域の反対があるのですから。
経済的理由での6階建てに見える
今回の建て替えで6階建てを作ることが結果的に分譲住宅所有者の経済的利益(とくに大規模に所有している企業の利益)となっている点も見逃せません。
たとえ阿佐ヶ谷住宅住民の意思ではないとしたとしても、結果として周辺住民からすれば経済的利益のために低層住居地域への6階建てが強行されようとしていることに私も反対の意思を表明します。
区は周辺住民の良好な住環境を保全すると共に、阿佐ヶ谷住宅の建て替えを支援する立場からも、今ある団地内の空地(事実上、地域に公開されている公園)を購入するなど環境を守るための積極的姿勢を見せるべきです。
(08.11.10)
<<
戻る
杉並区成田東4-5-14
TEL 3391-0977
Copyright(c)2004,AKIRA HARADA
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。