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『学校に言論の自由を求めて』集会
杉並公会堂に1000人!
いやあ、いい集会だったなあ。勇気の湧く集会でした。がんばんなきゃなあ。
学校における言論の自由というものがこれほど大事かと思わせてもらいました。
職員会議での職員の挙手採決禁止
この東京都では信じられないことが教育現場で行われていることをみなさんご存知でしょうか?
石原都知事と都教育委員会によって、なんと“ 職員会議での教職員による挙手採決は禁止 ”されているのです。教師に議題の決定権はないって言うんです。それじゃあ、いったい何のための職員会議なんだ…?
実はこれ、“校長のリーダーシップを向上させる”ために行われているのです。職員会議に決定権があるから校長のリーダーシップが失われているんだ!という観念のもとに行われているのです。
それに異議を唱えたのがこの写真の真ん中辺にいる男性、都立三鷹高校の土肥信雄校長です。
教職員の挙手禁止…ここには教師自体への敵視と、「リーダーシップ」というものへの誤解があると私は思います。教職員は黙って校長に従え!…これじゃあ、上官の命令は絶対だ!っていってる軍隊みたいなもんですね。
写真は土肥校長ですが、この日登壇した広田照幸日本大学教授が面白いことを行っていました。
“リーダーシップは必要だ。しかしリーダーシップとはみんなの声をきいてまとめあげることだ。それが有効的かつ効率的だといわれている。それを今の都教委は勘違いしている。トップダウンをリーダーシップだと思っている。”
というんです。とてもクールな指摘ですね。
感動したのが現役あるいはOBの生徒からの土肥校長応援でした。
ある生徒は言いました。
“いつも校門に立って生徒に声をかけ、名前を覚えてふれあおうとする気さくな先生。いい意味で校長っぽくない。”
しかし、曲げない部分もある先生だとOBの生徒が語りました。
“朝の朝礼でかならず人権の尊重と平和主義をかたりかけてくれた。今回、テレビとかで騒がれているが土肥校長だったら普通のことだと思った。三鷹高校では言論の自由が根付いていて、いろんなところからいろんな角度で意見があがってくる”
と。
そして大きな拍手が起きたのがこの言葉。
“正しくても上の人に異議を唱えるのはとても勇気のいること。ぼくは土肥先生のような大人になりたいと思います。”
泣きましたね。
壇上にあったフラワーアレンジメントがなかなか立派でよかったですね。こういうのつくれるようになれたいいなあ…
最後に気になったのは世取山洋介氏(新潟大准教授)の話。
“学校には生活指導に力を入れる先生もいるし、部活に力を入れる人もいる。いろんな先生がいるんだ。だから子どもの全人格を成長させる教育とは、そのいろんな特徴をもった先生が協働することで保障される”
…なるほど! そのとおりです。その観点から言ったら石原都知事や都教育委員会による教職員の挙手禁止は最悪のレールの上を歩んでいますね。
現代教育現場のあるべき姿
あとこの発言を聞いてもう一つ思いました。
『師範館』という考え方について。子どもにとって全人格的模範となる教師を育てるという考え方…
結局それもトップダウンによる教育観に支配されているのではないでしょうか。全人格的な模範となる教師といっても現状では結局「これが全人格的教育だ!」とかいうお上が作ったマニュアルを守る教師になるだけではないかと思うんです。それでは戦前と一緒です。
現代の教育現場のあるべきは、特徴はそれぞれあるけれども一人ではまだまだ全人格的とはいえない教師たちが発想や工夫をもちよって、チームワークで子どもの全人格的成長に寄与せんとする姿勢だと思います。
(09.2.4)
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