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文教委員会報告
区立幼稚園全廃!?
(仮称)「子供園」とは何か…
7月27日(月)、文教委員会がありました。また重大な議題が二つ出てきました。
その一つが「区立幼稚園の改革方針(案)」です。
突然出てきた方針で区立幼稚園を全部「子供園」に変えちゃうというものです。
幼保一元化
まず、この「子供園」とは何かです。
これは国がうち出した「認定子ども園」に非常に近い施設で、幼稚園機能に保育園機能を合わせてしまうというもの。
これを推進する国の表向きのセールスポイントはまず、幼稚園教育と保育園の保育プログラムを掛け合わせて新しい実践を作り出すこと。もう一つあって、幼稚園は二時までだけどそれ以降も保育してもらえないかという要求に応えるというもの。
これらについてはかねてより保護者から要求は出ていました。
しかし、国には本当の狙いがありました。それは、幼稚園の教員配置は保育園の保育士配置よりも少なく、幼稚園として保育園機能を持ってくれれば安上がりだということです。幼稚園を発展させるという口実を使って、安上がり保育をさせてしまおうという魂胆(こんたん)であり許すわけにはいきません。
区の狙いは?
区の方針にははっきりと保育需要に対応するものだと書かれています。加えて幼保の実践の一体化が提起されている状況です。
私は幼保の実践の一体化は探求すべき課題だと思いますが、それならもっと以前からモデルケースなどしてじっくりと進めてくるべきでした。幼児の成長に関わる実践ですから、幼児教育に力を入れすぎて保育との矛盾が起きるとか、失敗すればその子達の成長に悪影響を与えてしまいます。
さらに保育需要の対応策という点が前面に打ち出されれば、何よりも子どもにとって最善の環境という視点が失われそうです。
拙速すぎる
委員会の私の質疑に教育委員会事務局次長は“なんでも反対するのですね。私達はむしろもっと早く取り組んでいればよかったと思っています”といいました。
ですから私はいったのです。
“まさに同じ意見です。幼保の実践の一体化についてはもっと早くからじっくりと準備し、保育需要の増大にももっと前から認可保育園の増設などして備えておくべきだった”と返しました。
保育園の待機児が深刻になって、批判を恐れた区長が突然保育定員の増加を叫んでいます。そのために行われる「改革」ではないか…幼保一元化が聞いてあきれます。
驚くのはその「改革」とやらの期間です。
来年からいきなり下高井戸、堀ノ内幼稚園が「子供園」になったあと、再来年から成田西、高円寺北、3年後には高井戸西、西荻北が行われ、計6園すべてが子供園となります。
幼保一体化のプログラムも職員の配置数も募集の仕方も保育料もすべてこれから考えるとのこと…
子どもの成長に関わるこんな重大なことを現場の意見もそっちのけでやっていいのか。問題は深刻化しそうです。
(09.7.29)
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