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日本共産党杉並区議団の政務調査費返還について

 過日、日本共産党杉並区議団は平成19年度支給の政務調査費について一部を返還したので説明します。

画期的!住民監査請求受理

 「すぎなみオンブズ」という団体から杉並区議会にたいして、住民監査請求が出されていました。
 「住民監査請求」とは、ひらたくいえば住民がみていて税金の使い方におかしなところがあったとき訴えて監査してもらえる区民の権利です。監査人がその請求を受理するか否かを決め、受理となったら監査委員会が監査を実施します。お金はかかりません。
 そして今回、この住民監査請求が杉並区監査委員会に受理されました。これは画期的なことです。いままでは「不当な支出とはいえない」で切って捨てられていましたから。

計690万円余が返還へ

 今回、すぎなみオンブズが請求した総額は5285万9447円と膨大です。正直、この請求の中には私的に首をかしげる請求もあります。
 ただ、このなかにたしかにおかしいと監査人が判断されたものが352万3520円にのぼりました。
 しかも、この監査請求が受理されて監査結果が出されるまでに自主返還した人がかなりいまして、その額が340万円ほどあります。
 よって、この住民監査請求によって690万円ほどの税金が区民に返ってくる結果となっています。

党区議団の返還について

 さて、よかったと喜んでるだけでは済まない問題は我が区議団も監査から返還を要求され、返還している点です。
 まず監査からの返還要求に先だって自主返還したものが一点あります。党区議団が政務調査費でパソコン周辺機器など購入したときに還元ポイントがつきますが、より厳密な税の支出のあり方としてそのポイント分の返還の必要があると考え、272円の自主返還をしたものです。党区議団としては不正な支出はないと確信していますので、それ以外に監査請求受理後の自主返還をするようなことはしていません。

具体的な返還内容

 しかし監査から出された結果は党区議団に12万6672円の返還を求めるものでした。
 内訳はノートパソコンのセキュリティーソフト代、さらにそれらの消費税について、個人的な利用も想定されるので按分(あんぶん:いくらかの割合でポケットマネーを使う)すべきとし、1283円の返還が要求されました。さらに違うソフト(アクロバットリーダー)の購入費も按分すべきとして2万8770円の要求。
 「普通教室にクーラーを」と題したノボリ旗とノボリ竿の購入費のうち、ノボリ竿は他にも転用できるとしてノボリ竿20本の按分代4万1338円を返還要求されました。
 パソコン本体だけでなく、ソフトや消費税にいたるまでの按分は、今から二年前の段階でそれほど厳密ではありませんでしたが、現在の基準からはすれば返還すべきと考えました。
 ノボリについては、「普通教室にクーラーを」というスローガンは子どもや保護者の重要な要求であり、実際こうした活動でこの間普通教室へのクーラー設置が一歩を踏み出しています。このノボリを街に立てる上で竿は不可欠なわけですが、党のノボリ竿は他に使われているため、新しく竿を購入するしかありませんでした。ですので不当な支出といわれると心外ですが、たしかにこの活動以後も竿は使えることを考えれば、監査の判断に基づき返還すべきと判断しました。
 最後にこれは党区議団のミスで返還は当然のことですが、コピー用紙代5万5281円を報告書に二回計上してしまっていました。これはすぎなみオンブズではなく、監査委員が発見したケアレスミスであり、発見してくれてむしろ感謝するものです。今後は区議会事務局とのダブルチェック作業に念を入れたいと思います。

住民監査請求の意義を実感

 以上、今回の党区議団の政務調査費の返還は、故意の不当な支出にあたるとは考えていませんが、ケアレスミスや監査基準の厳密化によって返還要求されたものであり、率直に受け止めるものです。あらためて今回の住民監査請求の意義を感じたところです。
 すぎなみオンブズのメンバーは議会で膨大な資料を念入りに調査していましたが、「オンブズマン」と聞くと、“監査人や議会事務局を動かしたりと税金使って余計なことをしてくれるな”という人もいます。しかし本来は私達が自らに律し、第三者など通じて行わねばならなかったことであり、逆に感謝してしかるべきことです。
 監査結果を恐れたのか、自主返還した人のなかにはすごい使い方をしていたものもあり、あらためてこの調査報告書を取り寄せてこの場で紹介したいと思います。
(09.7.29)
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