日本共産党
杉並区議会議員
原田あきら
HOME
プロフィール
議員活動
すぎなみ探検隊
お知らせ
趣味のページ
リンク
議員活動
<< 戻る

赤祖父俊一VS明日香壽川 

環境博覧会で温暖化懐疑論にメス 

山田区長は悔し紛れかアナウンサーに八つ当たり

 温暖化懐疑論VS専門科学者の闘い。いやあ、期待通りの展開で興味深かったですね。
 地球温暖化は地球自体の気候変動によるものであって、二酸化炭素が原因ではないとする温暖化懐疑論。このHPでも紹介しましたが、山田区長が最近議会でよくやるやつです。
 高井戸区民センターで土日に行われた環境博覧会。ここでの企画で山田区長ら温暖化懐疑論者と温暖化問題に取り組む科学者のパネルディスカッションがあったのです。まあ、減税自治体構想問題だとこの間のようにやらせ的なものになってしまいますが、さすが環博!パネリストをみたときから「絶対いく!」と決めていました。

CO2の25%削減に反対の区長

 さりとて、さすがの区長もちょっと前までは、二酸化炭素が原因でないとしても省エネ、緑化政策は進めなければならないと言って来ました。
 ところがこの議会ではやはり!といった感じですが正体を現しました。民主党政府のCO2の25%削減を批判したのです。
 できると思わないとのことです…

赤祖父俊一氏VS明日香壽川氏

 さて、肝心のパネルディスカッションですが、本当に面白かった。
 コーディネーターはNHKのアナウンサーの方でしたが、局内で省エネ対策をやっているというだけあってなかなかCO2削減について持論を語ってくれました。
 このディスカッションは先に温暖化懐疑論の山田区長の師であるアラスカ大学名誉教授の赤祖父氏と温暖化懐疑論批判を展開している東北大学教授の明日香氏がそれぞれ持論を展開。赤祖父氏がパワーポイントを使っていかに温暖化論がいいかげんな情報から論じられているかということを指摘しました。
 まあ、いつもどおりの“太陽や海からの水蒸気、火山の影響の方が強い”とか、“そもそも地球自体が今は暖まってきている時期なんだ”とかいうものです。
 たとえ話やそのための図画が多かったのが正直鼻につきました。

明日香氏の論陣

 このあとに登壇した明日香氏は開口一番、この問題は南北問題だといい、極めて国際社会的に取り組むべき問題でアメリカなどに引きずられて日本がおよそまともな対策を提案してこなかった自体を批判しました。
 その後、南北問題といった背景も含め、温暖化懐疑論などを展開する人たちはエネルギー産業の言い分を受けたものとズバリ。だいたい温暖化会議論者はいろんなところで講演はするがまともな論文を書いたためしがないと痛烈でした。
 まあただ、こうした社会背景の話が続いてしまったので、もうちょっと赤祖父氏の論調の間違いの指摘にも時間を割いてほしかったなとは思いましたが…

IPCCは役人の集まり?

 コーディネーターからこうした両者の意見に関してどう思うかと問われた区長の反応が大人気なかった。赤祖父氏の分が悪いと見たのか、自分の持論を展開すればいいものを環境問題を政治問題にすり替えているとか、コーディネーターのくせにしゃべりすぎだとかいったような八つ当たりまで行う始末…
 コーディネーターもなかなかで、それを聞いても淡々として会場からの質問にうつりました。質問で、区長がHPで“IPCCは役人の集まり(だから内容に信憑性がない)”と言っていることに関してその認識はどうなのかと問われたとき、区長は結局役人の集まりだと断言し、赤祖父氏もそれに乗っかりました。そこで明日香氏が“科学者の集まり”であるとし、理由もしっかり述べて両者の意見を一刀両断にしたのは痛快でしたね。

排出量取引

 もう一つ興味深かったのが排出量取引の議論です。区長が温暖化の原因が何であるにせよ排出量取引(自分で達成できなかった排出規制分を金を出して他から買わなきゃいけない制度)みたいのはやめてもらいたいといったことに対し、会場からはいくつかの拍手が起きました。
 しかし、排出量取引は自国で何もせず、どこかに金をはらえばそれで済むとなれば問題ですが実際は、垂れ流しが無料となってきたこれまでの財界活動にペナルティを与えるもので世界がこの導入を進めています。
 明日香氏は国内の排出量取引と国際的排出量取引を勘違いしていると区長をたしなめ、二酸化炭素排出に新たな規制を加える概念であると指摘しました。うーん、力量が違いすぎる…
 いやあしかし、最後まで明日香氏が赤祖父氏に言いたいことがあるなら論文を書いてみろと迫っていたのが印象的でした。なぜ赤祖父氏は査読の入った論文をもって反論しないのか。
(09.10.19)
<< 戻る

杉並区成田東4-5-14
TEL 3391-0977

Copyright(c)2004,AKIRA HARADA
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。