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『区の借金をゼロにした』は本当か?

 借金をゼロにしてきたと山田区長は言います。しかしこの言葉には大きなごまかしが隠されています。
 山田区長は“この10年間、借金返済や基金の積み立てに毎年150億円ほど使ってきた”とし、“これから減税自治体構想で150億円貯められるという根拠はそこにある”といいます。
 たしかに借金返済してきたのならそれはすごいと思うかもしれませんが、しかし家計の借金と区の債務には大きな違いがあるのです。

すぐに返してはいけない区の債務がある

 家庭の借金はたしかに返せるときに早く返した方がいいのかもしれません。そうした方が利子分が浮きますからね。区債残高にもたしかに金利の高い、早く返した方がいいような債務がいくつかあります。日本共産党杉並区議団も、金利で6%や7%する債務は早急に返すか、借り換えを行うべきだと主張してきました。
 しかし、それ以外の区債残高の中には、すぐに返してはいけない債務が含まれているのです。

「世代間の公平性」って、区長は知ってます?

 例えば大きな福祉施設や公園などを造るとします。それらは今後数十年にわたって区民が使うのですから、できた年に全部払うのではなく将来の区民と負担を分かち合っていいわけです。ですから数十億円とかかるものは20〜30年近くの起債をすることもあります。30年間の区民で返していくならば、それほどの負担にはなりませんよね。これを“世代間の公平性を確保する”と表現します。
 ですから「区の債務」を全て「家庭の借金」と同じにして全部返してしまうのは間違いなのです。

しかも事実上、損も出している

 ところが山田区長は、こうした世代間の公平性を保つための債務もこの間、全部返してきてしまったのです。
 去年と一昨年なんかは150億円かけて金利0.6%みたいな超低金利の区債を、まだ10年くらいの返済期間があったのに返しちゃいました。これなんかはそれこそ、返すことに使った150億円で金利1.5%くらいの10年国債でも買ったほうがお金が入ってきたって話なのです。
 しかし、山田区長はどうしても借金をゼロにしたというパフォーマンスをしてみせたかったので、完全に区民に損なことでもやってしまったのです。

人の債務を払ってきたと同じこと…

 さて、つまりはこの10年間、杉並区に住んでいたみなさんは将来の区民の負担もひっくるめて債務を払ってこさせられた…というのが「10年で借金ゼロ」の実態です。その総額は区の言うように1千億円近くです。
 保育園の質を低下させてなおかつ施設不足状態にあるのも、特養ホームもホームヘルパーも足りていないのもこの「借金ゼロ政策」によって、いわば他人の借金までこの間の区民が払わされてしまっていたからなのです。

12月21日(月)に緊急学習会します。

というわけで、区議団はこの借金ゼロ政策も含めて、減税自治体構想の学習会を行います。お誘い合わせの上、どうぞご参加ください。
http://www.yuiyuidori.net/jcpskd-harada/html/menu4/2009/20091213170930.html
(09.12.13)
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