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異常です!
減税自治体構想の区報
みなさん見ましたか?「お答えします『減税自治体構想』」なる区報を。
パブリックコメントに寄せられた区民の意見に区報で回答をおこなう…といえば聞こえはいいですが、客観情報を伝えるというより、区民を説き伏せるかのような記述になっています。
脚色された「区民意見」
読めばわかりますが、賛成の意見は歯切れ良く勇敢な意見にみえ、反対の意見は“今さえよければいい”といっているような、何か刹那的な意見に演出されています。
「苦しいときだからこそ、将来を見据えた貯金をしておかないと…(中略)…今こそ使い切り型の予算に決別するときである」
という賛成意見の後に、
「その年の税金は、すべてその年の納税者に還元されるべきである」
という意見が並べられるあたり。
こうみるといかにも反対意見の人は刹那的で愚かな人物のように見えますね。
予算単年度主義という原則
しかし、詳しく説明すると軍配は変わってきます。
反対の人がいっている「その年の税金は、すべてその年の納税者に還元されるべき」という言葉は『予算単年度主義』といってこれまで日本国民の生活予算を、政治家と財界の癒着などから守ってきた制度なのです。
戦争中は単年度ではなく複数年度で予算が組まれていました。そのことによって一回の予算規模は倍。現在の杉並に当てはめれば単年度予算で一般会計1500億円が、複数年度予算だと3000億円になる…つまり戦時中は、一回の予算を大規模にすることで、単年度予算ではとれなかったような膨大な戦争経費を実現できたのです。生活経済費は残りで何とかしろというわけです。
その反省から戦後は、政治家や財界のいいように税金が使われないよう、一年ごとに適切に予算を立て、議会がチェックする仕組みを作ったわけです。しかもその年毎に保育や介護などの福祉を増進することで次年度以降に経済の活性化という財産を残していけるようになるのです。“その年の税金はその年の納税者に”といったこの区民はおそらく自治体の財政に詳しい方だろうと推察します。
それを区報でこういう風に使うとは…ひどいというかすごいというか…
区の解答がおかしい
そして何よりも変なのは、区の回答が賛成派からの意見になっていて最低限の中立性も保たれていないことです。しかもその回答にこそ多くの疑問が投げかけられている点です。
例えば、“これまで借金返済にあててきたお金を貯めるだけだからこれまでどおりの暮らしで構想を実現できる”といった趣旨の部分。そもそもその借金返済でどれだけの区民福祉が阻害されてきたかというツッコミは無視です↓。
【
http://www.yuiyuidori.net/jcpskd-harada/html/menu2/2009/20091213163651.html
】
本日の東京新聞の記事もひどかったし、ますます日本共産党の頑張り時ですね!
(10.2.2)
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