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この国をおかしくしたのは誰か?�
東京都の借金の実態と合わせて
山田区長はこの国をおかしくしたのは国民の心の荒廃だといいます…
「今さえよければ、自分さえよければいい」という国民の心の荒廃が日本をおかしくしたと精神論を語るのです。
国民の贅沢(ぜいたく)が国を食い潰した?
山田区長は、国が大変な時に国民が保育をよこせ、介護をよこせ、医療をよこせとほしがってばかりいるから膨大な借金が増えたかのように語っています。
しかし、それはとんだお門違いです。
いったいこの国のどこを見て、国民が国を食いつぶすような贅沢をしてきたと言えるのか。むしろ、国民は国の失政による増税負担増、あるいはこの間の低賃金過重労働の押しつけにたえ、必死に子育てや介護、日々の暮らしを支えるために頑張っています。それを「今さえ自分さえよければ…」のやましい心の国民などとののしる区長の気が知れません。
借金を作った張本人は明らか!
今さえ自分さえ…と、この国を食いつぶした張本人は大企業財界です。
財界は政治家を買収し、税収も必要性も考えずに橋やダムや道路を建設し、毎年50兆円もの税金を20年ほどにわたってつぎ込み続けてきました。日本の借金の正体は直接間接この大型公共事業が大きな原因となっており、保育や介護、医療が作った借金など実はほとんどないのです。
東京都の場合
たとえば東京都では革新都政として保育や介護、医療の諸制度を格段に引き上げた1970年代の美濃部都政がありました。このときできた借金は美濃部都政8年間で9千億円。これまでのと合わせて1兆1千億円ほどになりました。この間に建設された保育園や児童館、介護施設など今に手渡された福祉の財産をかんがみれば、9千億の都債発行額は財政規模からして少ないと言えます。
それに比べてその後の鈴木都政と青島都政を経た都債残高は7兆6千億円…。臨海副都心など大型公共事業がその大部分を占めます。
山田区長はこの時期、都議会議員でしたからね。なぜ都の借金が増えたのかさえ知らないままで、よくも国の荒廃を国民のせいにできたものです。
(10.4.15)
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