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核実験意見書に対するアメリカの返書

 昨年区議会が作成し送付したアメリカ未臨界核実験への意見書にアメリカ大使館から返書が届きました。
 この間の記事で、「米政府」と書きましたが正しくはアメリカ合衆国大使館からでした。まあ、本国にも問い合わせるでしょうから政府の公式見解と言って問題はないでしょう。

「核なき世界」までの核保有…

 杉並区議会がいかなる核実験も認められないと指摘したのに対し、米大使館は「核保有量を削減していくためには、残りの核保有量が安全と保障を備え、効果が確実であることが重要」と強弁しています。オバマ大統領の「核なき世界」演説における“将来、核が廃絶されるその日までの核保有”を用いて核実験を正当化する論旨です。

“核分裂の連鎖反応は起きないからいい”?

 また、米大使館は「臨界前核実験」の意味についても言及。核分裂の連鎖反応を生じさせずにデータを収集するもので、いかなる核爆発も生じさせていないと強弁しています。
 しかし、区議会の意見書が指摘するところは、核兵器をつくるためのいかなる核実験も認めないという立場であり、まったく反論にはなっていません。
 最後は「要請書を大使館にお寄せくださったことに感謝申し上げます」なんて言葉までつけてきました。

出す方の本気も試される

 ふざけた話です。返書に対する反論を送りつけたいくらいです。
 ただ、私もこうした返書が一月に届いていたことも最近になって知った次第でして、返書が届くようになったからには、こちら側の本気の度合いもためされるなと感じました。
 ましてや今回の抗議文のように、自分たちの核政策の失敗については一切触れず(共産党区議団と生ネみどりは自戒の一文を盛り込むことを主張したが公明党が強く反対して盛り込まれなかった)、アメリカの核実験だけに抗議した文章もなんだか脇の甘い抗議文になってしまったのではないか…と思うのは私だけではないと思います。
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訳は区議会事務局によるものです。
(11.7.23)
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