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東電社員が議員である問題について

 まあ、杉並区議会に身を置く以上、この問題についての見解表明は避けられないでしょう。
 いまのところ、党としてではなく個人の見解として書きたいと思います。

まず、何があったのか

 知らない人もたくさんいると思うので経過を一つ書いておきたいと思います。
 先々週でしたか、区民であり、ジャーナリストの三宅勝久氏が「マイニュースジャパン」という電子ニュースに最初に掲載(http://www.mynewsjapan.com/reports/1549)。安斉区議が、実は東電の現役職員だったこと指摘。給料も受け取っていたという事実が明らかにされました。
 その後、東京新聞の「こちら特報部」が(本紙の取材として…)大きく取り上げ、世に拡散。JNNテレビも自宅までいってインタビューした映像を流し、一気に問題化しました。

何が問題か

 地方自治法では兼業を禁止していませんから、今回のことは違法とはいえません。しかし、区と密接なかかわりをもつ会社の重役が議員であってはならず、一時的にでも自分の会社が関わる契約案件などが出てきたら、議案の審査に加わらないなどの配慮が必要とされます。
 安斉議員は東電の一般職員で重役ではありませんが、東電の現役社員ともなれば、東電の意向が議員活動に反映することは十分考えられます。しかも安斉議員は監査委員という区政での重役も担っています。東電グラウンド購入などが審議される区政や区議会にあって、たとえ違法とはいえないまでも、区民目線に立てば問題がないとは言えません。はたして公平な視点で監査ができるのかと…

献金と同じでは?

 だいたい違法献金にあたらないのかと指摘する声があがっています。日本では事実上のワイロである企業から議員へのお金の手渡しが、帳簿に記載さえすれば、「企業団体献金」というもっともらしい名前が付けられて合法化されています。
 しかし、今回のように現役職員ですともなれば、そうした帳簿に記載もせずに企業から議員にお金を送れるわけです。即座に違法とはいえないまでもさすがに問題意識をもたずにいられません。

今後の対応

 まず、自分が現職の東電職員であったということを区民に、議会に明らかにしていたか、これは重要です。今の制度上、議会に明らかにする必要もないとすれば、それこそ議会改革が必要とされます。監査委員という立場に立つからにはそれなりの自己判断が必要でした。そうした議論も議会で交わされる必要があります。
 まあ、原発爆発というあれだけの事件を起こした東電…その現役社員であることをしっかりと語って選挙に臨んでいたのかは区民にとっての重大問題でしょう。放射能問題で補償も滞っている多くの被災者にとっては、働いてもいない職員に給料を出し続けていた東電への怒りはいかばかりか…杉並区議会の姿勢は重要です。

安易な解決はこの問題を闇に葬る

 しかしながら、兼業禁止といえば国民の参政権を奪うことになり、違法とは言い切れない状況で解任決議という安易な解決策もとるべきではありません。安斉氏が現役東電社員であったことは知らないまでも、東電と関係のある議員であったことは周知の事実でした。根本的には、そういう議員が立候補することを自嘲するような政治的風土、国民の関心をつくることでしか、この問題は解決しないと感じた次第です。
(12.1.24)
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