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民主党が年に2度のフィンランド視察
民主党の山本あけみ議員は昨年の冬、フィンランドの教育について海外視察に出発。
このほどその視察報告があったばかりでしたが、なんと5月の12日から16日にかけて再びフィンランドへ海外視察に向かうとのこと。この間、一緒に行きませんかとお誘いメールが来ました…。
民主党主催の視察報告会
少し前ですかね、「民主・社民クラブ会派勉強会のお知らせ〜フィンランド教育環境視察報告〜」というメールが来ました。私は障害児教育学科出身で北欧の障がい児教育や教育問題に強い関心があったので、区議会議員の海外視察によってどのような学習会を行うのかとても興味があり参加しました。正直、海外なんか行く前に国内の先進教育を学ぶべきとも思いましたが、まあフィンランドやスウェーデンなど北欧の教育施策を肌身で感じてくることは重要とも思いますので(学者レベルでの話ですが…)、百歩譲って、大事な学習会と位置づけ参加した次第です。
参加してみると、フィンランドに行ったのは山本あけみ議員だけとのこと。これは少し好感が持てました…高額な視察となるため、視察内容を絞った代表派遣という形をとって行ったのかなと。民主党の議員がスタッフを努め、山本議員がパワーポイントを使って紹介する形式で始まりました。
海外視察としての価値は?
フィンランドの教育についての視察だった訳ですが、いくつか気になる指摘がありました。報告中、競争のない教育というフィンランド教育の特徴を述べながら、それがどのように担保されているのか説明がなかったこと。そこがフィンランドの教育の特徴としてはすごく有名なのですがね…。
小中一貫教育を強調
この学習会の一つの大きな柱となったのは、意外にも小中一貫でした。フィンランドではすべての学校が小中一貫だそうです。“その教育に感銘を受けてきた”という話でしたが、これはまったく教育環境や背景が語られていないので、分析のしようがない報告だなあと感じた次第です。それでも小中一貫教育を進めている教育委員会事務局なんかは喜んでいたのかもしれませんね…。
そのほか、“フィンランドは学校の大規模化を目指している”とか、“少人数化とは逆に最低基準を設けて学級の低規模化を抑えている”だとか、怪しい報告もありました。
あ、あと…家族で行ったという報告がありましたが、家族分は自腹ということでしたが…区民目線からしてどうなのかと正直思いました。
二度目の視察内容
と、いろいろつきつめたいところがたくさんあった報告会だったのですが、驚いたのは再びフィンランド視察を行うという話です。
しかも示された内容を見てみると、ほとんど視察の内容が同じ。前回「視察内容が至らない部分もあった」といっていた「プレスクール(就学前教育の学校)」が入ったくらいでしょうか。
さすがに二度目はないですね。
まあ、二度見れば深まることがあるのはわかります。書籍では伝わらない肌身の感覚というものがあるのはわかります。しかしながら、研究者でもない議員が現地を見ることでどれほどの影響を区の施策に与えられるのか…さすがに海外視察の内容については高額な政務調査費を必要としますので慎重な検討が必要でしょう。
正直、報告会を見させてもらって、かつ二度目の行程表を見させてもらって、これは政務調査費を使った海外視察に値しないと感じました。
(12.4.24)
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