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2012.9議会中継!<5>

行政改革は「乾いたぞうきんを絞るような作業」?

 まあ、恐ろしくなるような区長部局の答弁が飛び出しました…
 企画課長からの答弁。この人は山田区政下でも行革の最前線にたてさせられてきた人で、これまでもいろんなところで私もぶつかってきた幹部職員ですね。田中区長になってどんな変化があるのか興味あったのですが、昨日の答弁はすごかった。
 まあ、しかしある意味で勇気ある正直な答弁だったのかもしれません。田中区政って実際こういう中身なんですよってメッセージを出してくれたのかもしれません。
 ぜひとも田中区長にはこの企画課長答弁を撤回して頂きたい。そう願うばかりです。

福祉施設が多すぎる!と自民党

 まず、自民党の質問がすごかった。議員は行革に触れて、「やはり、福祉分野についての保育園、児童館、ゆうゆう館などの施設がわが区ではたいへん多いと考えておるんです」と信じられない指摘。子育てとか高齢者福祉とか重要視されているときにこの発言です…すごい。
 そして自民党議員が続けて、“こうした福祉施設の民間委託や民営化とともに、再編成が今後の行革で重要だ(要は福祉施設を全体として削れということ)”と質問したのに応えてその答弁は飛び出したのでした…

「絞るポイント」それは「やっぱり福祉分野」

 さあ、その問題の発言を一気に掲載しますから読んでみてください。
 企画課長は「福祉分野の施設にかかった当該年度のランニングコスト維持管理経費ですけども、約150億円というふうになってございます。」と指摘した後、「これからの行革というのは…かなり乾いた雑巾をしぼるような作業」としつつ、「今までと同じような方法で、雑巾の全体に一様に力を入れてですね、しぼってもなかなか水はでてこない」「絞るポイントとか、絞り方というものを工夫していかなければいけない」「どこがそのポイント重点化と申しませば、やっぱり福祉分野におけるさらなる民営化の推進、それから施設の再編整備ということだろう」以上が一連の発言です。よくもまあ、あけすけに語るものですよね。

本来の「行革」って何だ?

 「行政改革」とは本来、区民福祉の向上を大前提に、ムダを削り、古くなった制度や組織などを廃止・改善するなどし、行政を発展させることをいいます。ときとして施設を統廃合することで予算を浮かし、他の施策に充てるということも行革のうちの一つでしょう。しかしいま行革と言えば、とにかく予算を浮かすために、施設の統廃合や福祉施策の民間委託(事実上の行政の責任放棄)を指すようになりました。
 私はこの決算特別委員会の冒頭の質問で、「経常収支比率だとか基金(簡単に言うと区の貯金)の残高だとか、健全財政のために行革ばかりやって、区民の生活がおろそかになるような本末転倒があってはならない」と指摘し、大変なヤジを区長部局や自公民らから浴びましたが、まさに私の指摘を彷彿とさせるような自民党と区長部局のやりとりでした。

財源は十分ある

 この議会ではいよいよ「区立施設の再編整備」が大きな議題となりました。これから地域ごとの保育園や児童館、ゆうゆう館など福祉施設が危険にさらされることになります。
 これらの施設を存続させる財源は十分です。今は経常収支比率や基金残高をどれだけ増やすかに議論が集中し過ぎていて、肝心の区民福祉は二の次となっている状態です。区民福祉を第一においたとしても、財政上の指数が夕張並みになどなるはずがありません。そもそも毎年150億円貯めると言っていた減税自治体構想がなくなったのですから、150億とはいわないまでもその浮いた予算は十分に区民福祉を向上させつつ、財政を健全に運営することができる規模となっています。全区民的な議論が必要な緊急事態となってきました。
(12.9.27)
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