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田中ゆうたろう区議の予特意見開陳におけるLGBTに関する部分抜粋
一部簡略化した部分もありますが、田中区議がLGBTにふれたテープ起こしです。
看過できない差別的な内容が随所に含まれますが、まるで性的少数者は少子高齢化に貢献できないことに謙虚になれといわんばかりの発言にあきれます。民主主義の時代にあって許してはならない発言です。
それは一つに性的少数者が生きづらい社会の改善が求められているということに全く無関心、かつ無神経であり、二つ目に性的少数者への異性婚の勧めを国家への貢献という名の下に押し付けていることです。
議会は言論の府ですから、こうした発言をする議員が現れることも社会の実態の一部としてとらえなければなりません。こうした遅れた社会認識をただす言論が議会において上回ることが重要であると考えます。
予算特別委員会最終日(2015年3月12日)における田中ゆうたろう委員の意見開陳の一部
「次にいわゆる性的少数者について申し上げます。この国の少子化になんら自分達は貢献できないということで思い切って結婚をし、言うに言われぬ困難を克服し、見事子どもまで授かり、いまでは自分たちが同性愛者であったこともすっかり忘れてしまった元男性同性愛者と元女性同性愛者のご夫婦の例を(予算特別委員会の質疑で)ご紹介しました。ここでは時間の関係で紹介できなかったもう一つの例を紹介したいと思います。ただでさえこの国の少子化に自分たちは貢献できない。このまま少子化が進めば自分たちが年老いた節に他人の残してくれた子どもさんやお孫さんのお世話になるということに忸怩(じくじ)の念を抱いておられる同性愛者の方からのご証言であります。『あたしの言った通りに議場で発言してちょうだい』といわれましたので、一言一句そのままご紹介することといたします。なかには差別用語も含まれますが『とにかくこのまま紹介しないと恨むわよ』といわれましたのでそのままご紹介をいたします。
『あたし達オカマはしょせんお国の役にも立たない日陰者としての分をわきまえながら、場末の暗がりで悲しくやけ酒を飲んでいる。そっとしておいてほしい。一部の議員が勝手にあたし達の代弁者面してあたし達をだしにしてLGBTだのなんだのとミソもクソもごたまぜにして偉そうに人権を云々しているのは片腹痛い。オカマだろうがオナベだろうが頑張れば子どもを残せるような人達は目をつぶってでもとにかくちゃんと結婚をして子どもを残すべき。同性パートナーなんてみとめちゃったら最初からそんな気なくなっちゃうじゃない。あたし達だって本当は子どもがほしいのよ。そしていつかあたしたちがジジイやババアになったら自分の子や孫に面倒見てほしいのよ。でもあたしたちの場合無理なのよ、絶対に残念ながら。人様の残した子や孫のごやっかいに恥ずかしながらなるしかないのよ。あたし達だって好き好んでオカマになったわけじゃないとはいえ、社会の何のお役にも立てずに申し訳ないって思ってるわよ。しょうがないから場末の暗がりでやけ酒を飲んでるのよ。これがあたし達オカマというあだばらの文化なのよ。だいたいあなた達にあたしらの何がわかるってのよ。もうね、おだまりって伝え説いてちょうだい。』
以上でございます。私が何故この方のお言葉をおつたえしたか。それは私がこの方の謙虚さに心を打たれたからです。ひたすら自分たちの権利を主張するのではなく自分たちが少子化に貢献できないという事実をみつめ、開き直ることなく、つつましく忸怩の念、慙愧(ざんき)の念を表明していることに深く心を動かされたからです。いわゆる性的少数者のなかにはこうした方々もいるということをわすれてはならないでしょう。同性パートナー推進の方向はこうした方々の謙虚さ、つつましさ、将来への不安の声を踏みにじる恐れがあるものではないでしょうか。もとより同性パートナーに関する国の法整備など俎上(そじょう)にも上がってない段階で、渋谷区という一基礎自治体が同性パートナーに、結婚に相当する関係を認める証明書を発行する条例案を提出したことについては、これも国家観なき地方政治の弊害の一典型例というほかない。当区についてはくれぐれも慎重の上にも慎重な議論を要する事例としてとらえていただきたい。」
(2015.3.18)
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