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13.11.21 一般質問原稿『区立施設再編整備計画素案について』

児童館施設の廃止

 私は日本共産党杉並区議団を代表して区立施設再編整備計画について質問させていただきます。
区民に衝撃が走りました。第三回定例議会の一般質問も終わった9月12日に正式発表となった区立施設再編整備計画素案には、区民に身近な施設の大規模な統廃合計画が掲げられました。紙媒体の情報提供がない中、主にネット上で区民の声を見ることができます。
「気軽に立ち寄ることができて、縦と横のつながりを持つ児童館という場所を失うことにより、小中学生の心情と行動に変化が起こることが心配される」「児童館廃止なんて聞いてない。ほぼ毎日行ってる。あの小さな怪物と一日中家にこもってたらおかしくなる。そして徒歩でいけること、これが絶対条件。区長にはあの怪物を一日あずかってほしい」などの声です。私も実は先日、1歳3ヶ月の娘と妻の三人で児童館を訪れました。私が慣れ親しんだ児童館とは、全く違う児童館の素晴らしさを実感しました。というのも、乳幼児室というのがあったのですが、暖かくしてあって適度な広さで安全なおもちゃ。親が横になってても、子どもが泣いたり、かまってかまって行動をとらないで遊んでてくれる…こんな場所だったのか!とあらためて感動しました。しかもその部屋の外に出ると各世代の子どもがいて、お兄さんお姉さんにうちの子はまたまた興味津々。近づくとかわいいと撫でてくれたりするのですね。それはもうはしゃいで夜はぐっすりですし、私たち夫婦も本当にその時間は肩の荷が下りたような気になったものでした。遊戯室でボール遊びをしている子たちに話しかけてみて児童館の機能に感心しました。二ピンという遊びをしていた5人に話をきいてみると2人は学童、3人は一般利用、そして学年が2年生から4年生とバラバラだったのです。児童館にいくと、ふらっと立ち寄った子どもたちが指導員や遊びが仲を取り持ってくれて、異年齢の人間関係を育んでくれるのです。その児童館の中学生委員会は児童館のイベントや運営に意見を言えるようになっており、地域の青少年委員の方もこの中学生たちを頼もしい存在と語っています。
さて、児童館の現状についてのこの間の区の説明や、今年9月に発表された個別外部監査報告書が指摘している、児童館がまるで機能不全を起こしているかのような実態がいったいどこにあるというのか、そういう児童館があったら、なくすのではなく機能を回復させる方向を打ち出すべきではないのか、報告書の内容にあきれると同時に怒りがわいてきました。そうした児童館の必要性を痛感してきた親たちはネット上で署名を始めていますが、その署名はまたたくまに千筆を越えたと聞きました。
 職員からは驚きの声があがっています。なんと計画素案の中身を、現場の職員が素案発表のその日まで知らなかったというのです。区はこの間、児童館の施設は廃止するが、機能は移転し、継承発展するといっています。ところが、その方向性を現場の職員にも専門家にも聞かずに決めていたのです。
 素案とほぼ同時に発表された児童館に関する個別外部監査報告書ですが、これを作成したのは公認会計士で、児童館行政の専門家ではありません。監査実施日はたったの3ヶ月です。多額の監査を頼まなくても、本当の専門家は現場にいます。児童館の現場職員はこのほど杉並区職員組合児童館学童保育分会の声明を発表。冒頭「大きな制度変更を含む内容が現場職員の検討や利用者の声を聞くことなく、『素案』であれ区議会に出されたということは、大変に乱暴である」と指摘し、端的に児童館の機能を説明しています。そのまま引用しますが、児童館は「異年齢の交流や、世代間交流など幅広い出会いやふれあいの中で子どもたちが育ったり、子育てが行われることを大切にしてきた。小規模多機能型で地域に密着し、子どもの育ちを育むとともに、地域の子どもを育む大人のつながりも作ってきた」と。本当にそう思います。区はひたすらに「機能は維持する」といいますが、その具体策があまりにも「今後の検討」に任せられすぎていて、むしろ「児童館の廃止、先にありき」という姿勢が浮かび上がってきます。現場職員の声にならってお聞きします。
【質問】
 現在は一つの施設でゆうキッズや学童クラブ、一般利用の小学生、少数ながらも中高生を受け入れることで、子育て施設としての価値や安心感が生まれています。これをバラバラに解体してしまって、これまでのような機能が維持されるのか、現場や親から疑問の声があがっています。こうした声に区はどのように答えるのかお答えください。
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