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13.11.21 一般質問原稿『区立施設再編整備計画素案について』

手続きの乱暴さ

 昨年の12月、区民を集めての区立施設再編整備に関する市民討議会が行われました。正式には「施設の再編整備及び保育施設の利用者負担の見直しに関する区民意見交換会」といいます。これは今年2月に報告書も出され、極めて重要な区民意見聴取の場となっています。
 ところがその内容を見て本当に驚きました。そもそも、その市民討議会は一日しか開催されず、しかも区立施設再編整備についての議論はたった一時間半。その一時間半の内訳は、区の説明15分、説明への質疑5分、討論50分、発表20分です。区民同士が討議する時間はたったの50分。区の用意した一方的な資料だけをみさせられ、そもそも討議テーマがA班は「現施設の見直しとその方法について」と区立施設の統廃合が大前提。B班のテーマは「世代を超えても誰でもいつでも利用できる施設について」と、これもゆうゆう館の施設再編が想起されるテーマ設定です。これでまともな市民討議といえるのでしょうか。
 市民討議に先立って行われた『「区立施設の再編整備」に関する区民アンケート』の誘導的な内容が話題となってきています。たとえば設問2−2です。「平成23年度の学校を除く施設の維持管理経費は約217億円でした。施設運営の効率化を図らないと維持管理経費が区財政を圧迫することは必至であると考えております。この対応策として、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。」…もはやアンケートというより意見の押し付けです。一般会計1500億円、特別会計も含めた総予算2600億円という予算の全体を示すこともないまま、巨額に見える数値ばかりをとりだし危機感をあおる内容で、これが自治体のとるアンケートでしょうか。回答も2割台だったようです。
こうした資料を手にして専門家としての討議を行う場である行政経営懇談会ですが、人選からして偏りが見られます。どの方も経済学部教授、経営学部教授、公認会計士などおよそ、児童館やコミュニティ施設、ゆうゆう館等の機能について専門性を有しているとは思えない学識経験者が並ぶのですが議論の内容がそれを物語ります。ある委員は区立施設再編にかかわって役所に聞きます…「杉並区の町内会や自治会について詳しく存じ上げないのですが、これらの集会所や会議室は、そうした組織とのかかわりで用意されているのか、また、費用負担や維持管理については、その地区のコミュニティとのかかわりについて、歴史的経緯があって今日に至るのか。その辺がわからなかったので教えていただければと思います。」と、この議題についての専門性の薄さを隠しません。終始このような感じで議論はたったの30分。区はこうした行政経営懇談会から何の答申を受けるというのでしょうか。ここまでくると単にトップダウンというだけでなく、非民主的な政治手続きとみなさざるを得ません。そこでお聞きします。
【質問】
 現状における区民意見の聴取は、あまりにも偏った資料を用いての誘導的な議論で行われています。このような乱暴な議論の進め方は認められず、計画自体の白紙撤回を求めるものですがいかがか、お答えください。
議論は始まったばかりであり、これで一月中旬にはパブコメ、来年の第一回定例議会で関連議案の採決、そして3月下旬には計画決定というのではあまりにも乱暴です。
【質問】
 依然として区民周知は進んでいません。議論の尽くされていない状況で1月にもパブリックコメントという重要な手続きに入るのはやめるべきと考えますがいかがか、お答えください。
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