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14.5.28一般質問原稿

 「区立施設再編整備計画および使用料の見直しについて」

 次に区立施設再編整備計画及び使用料の見直しについて質問します。
本計画のなかでも特にコンセンサスのとれていない問題の一つが“近隣住区の考え方の見直し”です。杉並区はこれまで、その区域を7地域46地区にわけ、地区ごとに小中学校や保育園ゆうゆう館などを設置してきました。まんべんなく配置されたそうした区民施設によって、たとえ駅から離れていても利便性が高く、人間関係の豊かな住宅都市を形成してきました。そうしたまちづくりが区長の基本構想以降歪められ、他心型のまちづくり、駅周辺まちづくりが声高に叫ばれるようになり、7地域ごとに区民施設の集積を図る方向性が打ち出されました。とくに田中区長は駅前にたいする思い入れが強く、荻窪駅前開発はいまだに基本構想の最重点課題となっています。
駅前の開発をすべて否定はしませんが、その一方で近隣住区の考え方を変更し、46地区ごとの充実した施設配置を崩すことは重大問題です。これこそ区民との極めて重たいコンセンサスが必要な議題です。区長は区民の合意を得ているといいますが、この問題が区民の間で議論された形跡はありません。

<質問>
 駅前でなくとも充実した区民サービスが受けられる近隣住区の考え方こそ、住宅都市としてのまちづくりにかなったものです。他心型まちづくりや駅周辺のまちづくりに大きく舵を切る方向性は全体として住宅都市杉並の価値を貶めるものになるのではないか。区長の見解を伺いたい。


 党区議団は当初、計画推進の最大の根拠とされていた「巨額の改修改築経費で財政がひっ迫する」という虚実を暴きました。30年間で2800億円かかるといっても年間に直せば区財政を揺るがす額ではなく、しかも総経費の7割は小中学校の改築改修であり、そこには国や都から補助金があって全てを区が支払うわけではないこと。さらには建設債の発行によってさらなる年度間の負担の平準化が可能であることも指摘してきました。そこでお聞きします。

<質問>
 改修改築に巨額の経費というが一般会計1600億円という予算から見れば微々たるものであり、しかもその7割を占める小中学校の建て替え経費はすべて区が支払うわけでもありません。これがどうして区財政を脅かすことになるのか、納得のいく説明をあらためて求めます。


 こうした巨額の改修改築経費論が破綻していく中、区が改定素案で持ち出してきたのが急激な少子高齢化論でした。しかし、これこそ即座に破綻が明瞭な議論でした。そもそも、この再編計画のもととなる基本構想、及び総合計画の中で示された区独自の推計は、杉並区には急激な少子高齢化は訪れないことを示していたからです。
 先の代表質問で、なぜこのようなデータを使うのか問うたところ、区は平成50年度までみすえた人口推計は社人研のものしかなかったと答弁しました。しかしながら、社人研の推計は現在の人口や人口構成も間違っているデータです。現在、区の高齢者人口は10万7千人ですが、研究所の資料ではなんと現実より4万人ほど多い約14万人と記されており、現実よりも高齢者が30%増しとされているのです。いくら遠く先まで推計しているといっても、そもそも現実と違っている推計データをよくも使ったものだと開いた口がふさがりません。そこでお聞きします。

<質問>
社人研のデータは現在の人口や人口構成からして間違ったものとなっています。このような推計を使ってまちづくりの重要な計画を定めることをどのように考えているのか、区民の信頼性に欠けると思わないのか、見解を求めます。


<質問>
 26年度、区は新たな人口推計を行うとのことですが、その際、社人研のデータも参考にすると議会で答弁しています。現在の実績値も大幅にずれ、都市部の推計として問題点を指摘されている社人研データを区独自推計の参考にするのは不適当ではないか見解を伺うとともに、参考にするという場合はその根拠を示していただきたい。

<質問>
 様々なデータを使い分け、あるいは一部を区民にみせ、危機感と不安をあおって区立施設の大規模リストラ計画と施設利用料の大幅値上げを押し付ける行為にたいし、区民から批判が高まっています。こうした区民の声をどう受け止めているのか、区の見解をお聞きします。

<質問>
また、区立施設の今後の在り方を話し合うのであれば、現計画は白紙撤回し、あらためて区民とひざづめの議論をし直すことを求めますがいかがか。

 使用料の値上げには多くの区民から不安の声があがり始めています。
ボランティアの先生による英会話教室ではお金のない人や子どもなどが、場所代だけをみんなで負担して一回500円の教室を開いているそうです。これが千円になったら来なくなる子も出てくると心配そうです。フラワーアレンジメント教室では昨年まで1200円だった場所代が2800円になろうとしています。とある子ども会は年に一度、お祭りでクレープを売ったお金で区立施設を借りて演劇の練習などをしたり、会議を開いたりしてきました。その子たちにとってはこうした値上げがどれだけ重たいものであるのか、区長に声は届かないのでしょうか。

<質問>
 施設利用料の値上げについて、区民からはサークルの回数を減らさねばならないとか、もう続けられないなどの切実な声があがっています。施設利用が減ったり、低所得者が施設利用から遠のくとすれば大問題であるが、区はそうした問題をどのように考えているのか、お答えください。


 以下、施設再編にかかわる細かい点でいくつか質問させていただきたいと思います。

<質問>
 新泉小学校跡地について、区は売却を含めた有効活用を考えているとのことですが、防災機能の確保とともに、環七沿いなど相次ぐマンション建設などにより、急激な人口増も考えられる地域です。私たちは本来、新泉小は残すべきという立場ですが、とりあえずは街並み維持のためにもまとまった土地として区が所有しておく必要があると考えますが、いかがか、お答えください。

<質問>
学童クラブなど児童館の小学生にかかわる機能を学校に移すというが6時間目の授業が体育館や校庭などであるときや、雨の日など、区はどのように対応するつもりか?児童館ごとの説明会では特別教室なども使うなどと説明しているようだが、そこには指導員がつくのかなど、どの程度具体化されているのかお答えください。

<質問>
成田西児童館の説明会では仮称「こどもセンター」での小中学生の一般利用は拒まないとする説明を行っていました。たとえば小学生がドッヂボールをしようとしたとき、乳幼児が歩き回るこどもセンターでは危険なことですが、こうした小中学生の遊びは制限される可能性があるのではないか、具体的にお答えください。

<質問>
 あんさんぶる荻窪と荻窪税務署の財産交換について、区長は財産交換のメリットばかり強調しますが、何年にもわたって区民との話し合いを重ねてつくられた区民施設であるあんさんぶる荻窪の価値についてこれまで言及がありません。そこには区民の思いや願い、その施設を中心とした地域の交わりなどお金に換算できない価値が形成されています。これが失われることについての区の答弁は今までになく、見解を伺わねばなりません。お答えください。

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