原田あきら：クラシック喫茶『ヴィオロン』②

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クラシック喫茶『ヴィオロン』②

　ん？何かおかしいなあ。いつもと雰囲気が違っているような…
　ていうか綺麗になってる！
　以前はなんていうか物置みたいになっていて普通に古いレコードや真空管が置いてあって、自分もそのひとつみたいになって５時間ぐらいいたんですよね。
　
　何があったのかマスターが教えてくれました。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　実は今はなき中野の超有名クラシック喫茶（クラシック喫茶の中では超有名）『クラシック』の壁を移設したんですって。ほえ～
　数年前に七十数年の歴史を誇りつつ、閉店しちゃったんですね。珈琲のミルクをペットボトルのふたみたいのに入れて出していたんですよ…（注：そのときはペットボトルはありません）
　なんでもマスターは２０代のときにクラシックに入りびたり（「住んでいた」とおっしゃってました…）、一日中寝たり起きたりしていたんですって。
　この青いライトはなんとその当時、常連から「お化け電気」と言われていたそうで、まさにこの壁にかかっていたもので、新しいのに変えるため捨てられようとしたとき、マスターが貰い受けたものなんだそうです。
　それが数十年後このお店で再び出会ったんですよ…すごくないですか。　
　
　
　
　
　
　
　
　

　クラシックの初代マスターは美作七郎(ミサクシチロウ)さんといってそれなりの画家だったそうです。
　クラシック解体時、ヴィオロンのマスターが絵をもらってきて修復して飾っています。写真では表せません。ぜひそのタッチの雰囲気のよさを観ていただきたいと思います。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　“石焼き芋屋と女”
　この場にあって最高の味わいがとろけだしています。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　この大量のレコードはすべてファイル化され、聴きたいものをメニューから選べばマスターが取り出してくれます。
　“こんな感じの曲”っていってもマスターがチョイスしてくれますんでぜひ自分の選んだレコードでその時間を楽しんで欲しいです。ヤミツキになりますよ。
　夜１１時。
　久しぶりに閉店の曲、パッヘルベルの「カノン」を聞きました。
（08/06/11）

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