新型コロナウイルス感染から市民の命と暮らしを守る緊急対策の申し入れ
東京の新型コロナウイルスの感染者が7月2日107人となり、2カ月ぶりに100人を超え、6日まで5日連続となっています。政府の専門家会議の「社会への協力要請」を行う基準を超えています。しかも、感染経路が不明という人の人数が増え続けており、若者世代から中高年世代に広がっています。PCR検査も1500〜2000件と増えていない中で、陽性者の比率は5月19日の0.8%から7月2日の4.0%に増えています。
東京都は6月30日にコロナ感染への警戒を発する目安の数値を撤廃しました。要請者数などで数値的な基準を設けず、「モニタリング会議」で「総合判断」するとしていますが、事実上、科学的判断の基準を放棄したものです。また、7月2日に感染者100人を超え、「感染拡大要警戒」と「夜の街」への外出を控えることなどを呼びかけましたが、休業要請は出さず、自粛で損失が出る事業者への補償もないという実態となっています。
専門家からは感染拡大の「第2波」に備えた対策の必要性が指摘されており、こうした状態を放置することは、絶対にできないことと考えます。この間、東京都医師会の提起を受けて、PCR検査センターは地元医師会や医療機関と自治体の連携で、23区では22区27か所で、多摩地域でも16市町11カ所で設置されています。
したがって、市民の生命と暮らしを守るために、市としてPCR検査等が受けられる体制の整備など、以下のような具体的な対策を緊急に求めるものです。
記
1、至急、市が呼びかけて、市医師会や市内の病院、多摩立川保健所との2回目の協議を行い、PCR検査センターの設置や、感染者の入院病床・療養施設の確保などを早急に具体化すること。
2、感染者の具体的な状況や医療機関等の受入れ状況など、正確な情報をつかんで市民に提供すること。
3、入院病床や療養施設確保のため、市として財政支援を行うこと。
4、医療や介護、学校現場で働く労働者には、現場が必要と判断した場合に、PCR検査が受けられるようにすること。
5、市民の暮らしや営業を支える給付金や支援金、家賃助成などについて、市としての上乗せを行うこと。
6、これらに必要な予算で「新型コロナウイルス感染症対策基金」で不足する場合は、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」や財政調整基金を取り崩して確保するとともに、国や都に財政負担を要求すること。