<<
戻る
「入新井図書館の指定管理者の指定について」反対討論
私は、2010年第4回定例会の最終日、本会議で討論を行いました。
日本共産党区議団を代表しまして、第111号議案 大田区立入新井図書館の指定管理者の指定についての議案に反対の討論を行います。
この議案は、(大森北1丁目の建物内に開設する)大田区立入新井図書館の指定管理者を日本コンベンションサービス株式会社に指定する議案です。
図書館は、図書館法で無料の貸し出しを基本とする施設です。もともと採算が取れるわけではない施設で、経費節減を目的にすること自体、矛盾があります。経費節減となれば、真っ先にターゲットにされるのは人件費です。図書館にとって、もっとも重要な人材育成は、短期契約の安上がりではとてもできません。司書は1人前になるには10年はかかるといわれています。
また、指定管理者制度を導入することによって、司書の配置数などにも影響が出ます。
2009年度指定管理者モニタリング結果でも、すでに指定管理者に委託した図書館で、改善すべき点として「司書有資格者の配置について、1日の間に複数名不在の時間がみられた」「新人の比率が高いようなので基本研修の充実やOJT以外の研修にも工夫をしてください」「人員配置について、年度当初に提出した事業計画書に対して計画上より少ない配置の曜日(一部時間帯)があった」などがあげられています。
日本図書館協会事務局長さんも「国会の議論でも公共図書館に指定管理者制度は『なじまない』とする見解が出ている。」と指摘しています。
区民の「知る権利・学ぶ権利」「読む権利」を保障するためにも、図書館をただの貸し出し機関ではなく社会教育の支援をしっかりやるべきで、公共図書館は区直営でおこなうべきで議案に反対です。
さらに、入新井図書館は、5年間も休館状態が続き区民から待ち望まれていました。せっかくの改築の機会なのですから、より充実した図書館として開館されるべきにもかかわらず、従来に比べ蔵書数や閲覧席が少なくなっていること、お話室が会議室と兼用になること、3階から4階に変更されるなど、区民の要望が生かされず後退しています。今後、区民の要望に応えるよう改善を求めます。 以上で討論を終わります。
<<
戻る
連絡先 東京都大田区多摩川2−24−62−2−209 TEL:FAX 03−3759−6579
Copyright(c)2003,MASAKO WADA
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。