2009年6月 「医師が見た資本主義の限界と医療構造改革〜北の大地からの発信」
講演概要
北海道の病院が閉鎖され医療崩壊が起き、隣町まで何十キロと離れた病院に受診せざるを得ない状況が生まれている。また、新自由主義の中、企業は自分の利益さえあげればいいという考えのもと、労働者を切り捨てている。茨城在住で50代の北海道出身の失業者は、役所に行くと「あんたに税金を使うわけにはいかない」と言われ、隣町までの電車賃を貰って順次北上し、故郷の北海道に戻った。しかし家族も支えることができず再び茨城に戻り、生活が成り立たず再び役所で電車賃を貰いながら北上し、最後は3日間飲まず食わずで民医連の病院で無料低額診療を受けた。また、医療においては、その地域の特性を知ることが大事。職業や環境からかかりやすい疾病が分かると話していました。学生の感想では、「テレビでは医療崩壊と言われているが、身近では実感は湧かなかったが、ゼミで学んだり、堀毛先生の話を聞いて差し迫った問題だと実感した」。