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広がる貧困、水戸市で生活保護世帯が3.3倍、この10年で

水戸市における生活保護受給者の増大 
水戸市の生活保護受給者は今年10月現在で4,506人となり1998年とくらべて、3,132人も増え、3.3倍となった。とくにリーマンショク以来、急増している。激増した原因は、派遣切り、会社の倒産、人員整理などで、40歳代、50歳代の労働者が働く場を失い生活保護に頼らざるを得ない状況となっている。
 また60歳定年で会社をやめたが、年金だけでは生活できず、働こうとしているが、60歳以上の求人はなく、生活保護をうけざるを得ない状況となっています。
失業したら、職がみつからない。 市内のある56歳の女性は、「会社を都合で退職したあと、ハローワークにいっているが、就職希望先に履歴書を郵送しても返事がない、2社と面接ができたが、どちらも採用されなかった。求人広告のチラシをみて、履歴書も10件、20件送っても、反応がなく、就職できないでいる。年齢で仕事がなくっている。今後も職が見つかる展望がない」と訴えていました。
 また、ある40歳代の女性は契約社員の雇用期間がきれ失業したが、事務の仕事をみつけようとハローワークにいっているが、20人、30人と応募があり、とても採用されない」と訴えています。
 有効求人倍率は水戸市で0.4倍(全国平均0.46倍)、この中で正社員の有効求人倍率は0.27倍。0.27倍は100人が職をもとめているのに、27人分しか求人がない。正社員の仕事のほとんどないのが現状です。
 ハローワーク水戸管内では、来年度、高校卒業して就職を希望する若者は1,385人に対し、現在545人分しか仕事がなく、高校卒業と同時に失業者となる人が840人にもなってしまいます。これは2008年のリーマンショク以降、景気が急速に悪化したことで就職が一段と厳しくなりました。
[1]貧困と格差の原因は非正規雇用の増大。 1999年に労働者派遣法が改悪され、通訳などの専門分野以外でも派遣労働がみとめられ、小泉内閣のもとで2003年には製造分野でも派遣労働がみとめられ、大企業は争って派遣労働者を採用し、正社員を減らしました。2008年にアメリカのリーマンブラザーズが破綻し国際的な経済危機が日本を襲い、大企業は派遣労働者を大量に解雇した。2009年1月に年越し派遣村が東京のど真ん中にできました。テレビでも大々的に報道され、目に見える形で日本の貧困の実態が明らかになりました。
 その後、大企業の景気は回復しましたが、低賃金の派遣労働者の雇用拡大、下請け中小企業の単価切り下げなどで、大企業は内部留保金が244兆円に達し、大企業はこのお金の使い道がないほど、潤沢になっています。(2010年9月8日、衆議院財政金融委員会の白川日銀総裁の答弁、日本共産党の佐々木憲昭衆議院議員の質問にたいする) 労働者と中小企業いじめで、大企業が景気回復したのです。
[2]生活保護制度の積極的活用を。 「生活保護は恥ずかしい」「働いていると生活保護がうけられない」「生活保護をうけると車はもてない」「生活保護をうけると会社に知られてしまう」などの不安や誤解があります。厚生労働省の調査でも全国では905万世帯が生活保護基準以下で生活しているが、その生活保護を受給しているのは130万世帯で、15%しか生活保護をうけていません。
 また年収200万円以下が1,099万人、年収100万円以下が399万人で働いても生活保護基準以下の労働者が増えています。
 そこで、生活困窮者に対し、生活保護がうけられるように、水戸市で生活困窮世帯の調査を行い、生活保護が必要な人に保護がうけられるようにすることが大事です。また生活保護制度の改善が必要となっています。
[3]今後の生活保護の改善策について。
@老齢加算の復活。
A車の保有を認める。車は日常生活のための保有をみとめること。
B生活保護の申請時に親兄弟の扶養調査をなくすこと。
C申請時の資産(家屋、貯金、自動車など)の保有を大幅に改善すること。
D高齢者、母子家庭、障害者世帯に対し、就労を強要しないこと。
E医療症を発行し、国民健康保険証と同じように、病気になってとき、医者にかかれるようにすること。
Fエアコンの設置費、電気代、修理代に水戸市が補助を実施し、夏季加算もおこなうよう国にもとめること。
G水戸市独自で灯油代補助を実施すること。以上


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