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【水道料金値上げ計画の撤回を】2013年9月議会の中庭次男議員の代表質問C
〈中庭議員質問〉
水戸市は来年4月から水道料金を11%から14%値上げを水道事業審議会に諮問しました。水戸市は今後の答申をもとに、12月市議会に値上げ条例を提出し、来年4月から値上げを実施するとしています。
11%の値上げが実施されると4億8,354万円の値上げとなります。水道水を沢山つかう市内の業者から「いまでも経営がぎりぎりなのに、水道料金が値上げされたら経営が大変になってしまう。値上げはやめてもらいたい」との訴えをお聞きしました。またあるご婦人は「現在でも水道料金を節約するこめに風呂に入る回数をへらしている」と訴えておりました。
水戸市は値上げの理由として基幹水道管の耐震化で89億円かかるとしています。さらに今後の新たな借入額、すなわち企業債の額は、その年の借金返還額の80%にとどめるとしています。昨年度決算でみると、今後5億2,000万円の返済金を増額し、その財源は料金値上げでまかなうことになります。また毎年8億円の資金残高を確保するためとしています。
今回の大幅値上げは、水道管の工事費89億円の確保、借金返済金を増額、いつでも使える8億円の資金の確保となっています。
しかし、水戸市の水道事業会計は2011年度の純利益は5億4600万円であり、2012年度の当年度末未処分利益剰余金も5億7,828万円あり、毎年黒字決算であります。資金確保のための値上げは許せないとの訴えもお聞きしました。
水戸市は今年4月から下水道料金を12.7%の値上げ、3億5,000万円の値上げをおこなったばかりであり、今回の値上げで市民生活の暮らしがますます大変になってしまいます。
貧困と格差がひろがる中で、水道料金の支払いが困難となる世帯が増えています。水戸市は一昨年度、水道料金を2回以上滞納した世帯を対象に給水停止しその件数は2,600件となりました。今回値上げしたら、ますます滞納世帯をふやし、給水停止が増え、命に関わる問題も起きかねません。そこで以下5点について質問いたします。
質問の第1は来年4月から消費税増税が行われると、水戸市は水道料金に消費税を転嫁しているため、11%の値上げに3%の消費税増税分が加算され14%の値上げとなり、実質6億1,500万円の大幅値上げとなります。
第2は料金値上げではなく、必要もない県からの受水をやめることであります。
水戸市は自前の給水能力は6万人も余っております。ところが水戸市は茨城県中央広域水道用水事業から全国一高い水をかっており、昨年度も1億6,200万円もかっております。これまでに県中央広域水道からかった水の合計は28億7,000万円にのぼっております。即刻、中止をもとめます。
第3は金利の高い企業債の借換えなどで、財源を生み出すことであります。金利の高い4%、3%の企業債を借り換えれば4億円の新たな財源を生み出すことができます。今後も企業債の借り換え計画はあるのかお答えください。
第4は水道管の耐震化については水戸市の一般会計から繰り入れの増額をおこなうことであります。水道管は命に関わるライフラインであり、一般会計から少なくとも半分は補助をおこなうべきであります。また国の補助金の増額をもとめることが必要でありますが、その考えはあるのか。
第5は基本料金については現在の月10トンまでではなく、5トンまでとする計画はないのか。月10トン以下の水道の利用者が市民の4割にものぼっており、今年6月議会の水道事業管理者の答弁でも料金体系のあり方が審議されるとしておりましたが、どのような結果になったのか。
以上5点について明快な答弁をもとめるものであります。
〈市長答弁〉
中庭議員の代表質問のうち,水道行政についてお答えいたします。
水道料金値上げ計画の撤回についてでございますが,本市の水道事業は,平成24年度末現在で,給水人口が約26万8千人,普及率がほぼ100パーセントに達し,市民のライフラインとして欠くことのできない基盤施設になっているところであります。
こうした中,中心市街地において創設期に布設され老朽化した配水管の漏水事故が発生しており,更新が急務となっております。また,東日本大震災を教訓に,災害等に対する危機管理体制の強化に加え,浄水場などの老朽施設の計画的な更新や「強靭」な施設の構築に向けた耐震化事業をこれまで以上に推進していく必要があります。
このため,「生命の水」を預かる市民の生活に欠かすことのできないライフライン事業者として,将来にわたり市民の皆様に「安全」で良質な水を安定的に供給し続ける水道事業の「持続」性を確保する責務を果たすため,アセットマネジメントの手法を取り入れ,施設整備事業計画を策定したところであります。今後40年間で約1,120億円の莫大な設備投資が必要となることが明らかになりました。
水道事業は,原則として独立採算方式で行われており,施設整備事業の財源となる水道料金収入の確保が不可欠となっております。しかしながら,人口の伸び悩みによる給水人口の伸びの鈍化や節水型機器の普及,更には節水意識の向上などにより,有収水量は伸び悩み,給水収益が減少傾向を示しているところであります。また,高金利企業債の借換えや,地方公営企業繰出制度に基づく繰り入れを行うなど,財源の確保に努めておりますが,早期に耐震化事業等を推進するには,厳しい状況となっております。
このようなことから,平成6年度以降長期にわたり見直しがされていない料金を総合的に検証するため,本年5月30日に,学識経験者や各種団体の代表,さらに一般公募者から構成される水道事業審議会に対し,基本水量制のあり方を含め,水道料金の改定について諮問したところであります。これまで,5回にわたり審議会が開催されており,多くの貴重な御意見を頂戴しているところであります。今後10月上旬に審議会からの答申を受ける予定でございます。
なお,茨城県中央広域水道用水供給事業からの受水の必要性については,市民の安心・安全の確保のための複数の水源のひとつと捉え,大規模災害や突発的な事故など,今後,発生が懸念される多様な危機に対処してまいりたいと考えております。
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