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水戸市第6次総合計画の基本構想を定めることについての反対討論

日本共産党水戸市議団を代表して、議案第118号、水戸市第6次総合計画の基本構想を定めることについて、反対討論を行います。
 
第1に大型公共事業優先に反対し市民のくらし最優先への切り換えをもとめます。
 第5次総合計画において推進された大工町再開発や内原駅北土地区画整理事業、泉町南地区再開発などに多額の補助が行われましたが、商店街は活性化ならず、逆に市の財政負担も多大となりました。
 大工町再開発事業に40億円もの補助を行いました。しかし商店街活性化にならず、再開発のテナントビルも2階から5階までは空き店舗のままであります。   
さらに中心市街地活性化として、水戸市は京成百貨店の建設に68億円を補助しましたが、この5年間で中心商店街の空き店舗率は13.3%から18.1%に増えました。
 さらに内原駅北土地区画整理事業によりイオンモール水戸内原が誘致されて、売り場面積が720,000uの県内最大のショッピングセンターが建設されました。その結果、水戸市の商店街は大きな打撃をうけました。開発優先から福祉暮らし最優先の市政に転換することがもとめられております。
水戸市が実施した1万人アンケートには切実な市民要望が寄せられており、待機児童の解消、特別養護老人ホームの増設、子どもたちに行き届いた少人数学級の推進、身近な生活道路など生活環境を推進してほしいのなど、暮らしやすい水戸市をもとめています。
 水戸市は今後、大型プロジェクトとして市役所建設で154億円、泉町1丁目北地区再開発と市民会館の移転改築で116億円、新清掃工場の建設で365億円、総額635億円が計画されています。これらの事業のために、市民サービスや福祉の後退があってはなりません。
大型事業については、市民の利便性、施設の機能性、経済性の観点から、事業費縮減にむけて規模についても慎重で詳細な検討を求めるものであります。特に市民会館の建設計画において2000名規模のホールの建設や駐車場の問題など、他施設や自治体の稼働状況をみて適切な規模にするよう求めるものであります。

第2に水戸市がすすめるべき市民福祉の向上策として、6水総の計画の引き上げをもとめます。
@待機児童解消のため500名の保育所定員増では不十分であり、認可保育所、とくに市立(いちりつ)保育所の大幅な増設を求めます。
A市営住宅は改築計画のみで増設の計画がありません。市営住宅の大幅な増設を求めます。
B特別養護老人ホームは600床を増床する計画ですが、現在も特養待機者は400名を超えており、団塊の世代が高齢者となるなかで大幅な増設が必要であります。
老人福祉センターも10年間で一カ所の増設ではなく、2カ所の増設が必要であります。
C身近な生活環境改善の要求の高いなかで、狭あい道路の整備、雨水排水路対策、交通安全対策としてカーブミラー、歩道、通学路の増設と整備が求められており、6水総計画の大幅引き上げが必要であります。
D市民センターの改築は稲荷第一市民センターの一カ所のみとなっており、整備個所をさらに増やすことを求めます。

第3に政令指定都市をめざす広域合併の推進に反対し、コンパクトシティーの実現をもとめます。
 1万人市民アンケートでは水戸市の人口は今のままで良いが33%、30万人が21%で、過半数の市民がほぼ現状程度を適正人口としております。人口50万人以上と回答しているのは6.5%であり、市民は広域合併をもとめておりません。
 政令指定都市には70万人以上が必要であり、水戸市に隣接する那珂市、笠間市、ひたちなか市、茨城町、城里町、大洗町の4市3町すべてを合併しても63万人であり、70万人には足りません。日立市、東海村までいれることになり、あまりにも広すぎて、住民に行き届いた行政ができません。
 すでに茨城町や常北町との合併は破談となり、政令指定都市構想は現実性がありません。 
 水戸市は広域合併を追求するのではなく、市民に身近な行き届いた市政の実現こそ推進すべきであります。

第4に行財政改革推進の名のもとに市民負担増や市民サービス低下の計画に反対します。
 特に公共料金の値上げ計画の撤回をもとめます。水戸市は行財政改革プランで、受益者負担の増加や補助金カット、負担金の適正化、民間委託の推進をあげております。
 水戸市はすでに公共料金の値上げを行っております。
 今年度、下水道料金を12.7%値上げしました。国保税も9.2%値上げしました。合計10億円の市民負担増をもたらしました。さらに今年4月からは水道料金を10.9%値上げし、下水道料金も消費税分の3%値上げを実施します。これら値上げ総額は6億円にものぼります。この2年間で16億円の市民負担増であります。
 昨年11月、県が行った消費者物価指数で水戸市は8カ月間連続して物価が上昇し、全国一の上昇率になったと1月25日の新聞に報道されました。県統計課は水戸市が全国一の物価上昇率になった原因として下水道料金の値上げなどをあげております。全く不名誉な全国一であります。公共料金の値上げ計画の中止をもとめます。

第5に補助金の削減による福祉切り捨てに反対します。
 市は2015年度から77歳の高齢者お祝い金を廃止する条例を今議会に提案しております。いま高齢者は年金の引き下げがおこなれました。今年4月から70歳以上の医療費の窓口負担の引き上げが行われますが、お祝い金の改悪は高齢者に冷たい市政をおこなうものであり、追い打ちをかけるものではないでしょうか。これ以外にも行革プランでは障害者の福祉手当の見直しをはじめとした市民に身近なサービスや補助金のカットが計画されておりますが、中止すべきであります。

第6に民間委託の推進に反対し、直営を維持し市民サービスの向上をもとめます。
 民間委託の目的は経費削減であり、委託になった職場では人件費が大幅に削減され、低賃金で働く労働者、短期雇用の労働者を増やすことになります。
いま非正規で働く労働者が全労働者の3分の1になりました。政府は生涯派遣で働く労働者をつくる労働者派遣法の改悪をすすめております。まじめに働いても貧困から抜け出せないワーキングプアの増大が大きな社会問題となっており、水戸市がすすめる民間委託は官製ワーキングプアを一層増大させることになります。
 昨年度実施された学校給食共同調理場につづき、常磐小学校の単独調理校もこの4月から民間委託する予算が発表されました。子どもたちにおいしい給食づくりと食育教育の充実に反するものです。
市営住宅の管理運営も県内で初めてこの4月から直営をとりやめ、茨城県住宅管理センターに委託されることになります。
 さらに市立図書館に指定管理者制度を導入し民間委託する計画ですが、民間委託は図書館職員に短期雇用の臨時職員を増やし、専門的な図書案内を困難にし、郷土資料の収集なども経費削減され、市民サービスも低下します。
 また「水戸市行財政改革プラン2013」では市民サービスに密接な市民センター、保育所、幼稚園、公設地方卸売市場、博物館、植物園なども民間委託が計画されており、これら委託の中止と行財政改革プランの見直しをもとます。

第7に職員定数削減に反対し、臨時職員、嘱託職員の待遇改善をもとめます。
 高橋市長は選挙公約で市職員定数を100名削減するとし、この3年間で定数を57名削減しました。その一方で臨時職員、嘱託職員を増やしました。
 水戸市は2012年度で正職員2,031人に対し、臨時職員が500人、嘱託職員が645名となり、市職員の3分の1は臨時、嘱託職員となりました。臨時職員の時給は800円であり、月10万円前後の賃金であります。
 水戸市は臨時職員などを増やすのではなく、正職員を増やすことであり、これは市民サービスの向上にもつながるものです。
以上で反対討論をおわります。

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