MASAKI TANAKA 田中まさき
くらし・福祉を市政の主役に 日本共産党 水戸市議会議員 田中まさき
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市政レポート
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市役所本庁舎の整備についての日本共産党水戸市議団の見解を発表

2012年10月19日、日本共産党水戸市議団が発表した見解は次のとおりです。

1.これまでの審議の経過について

10月16日に水戸市議会の第6回東日本大震災に伴う市役所本庁舎等の整備に関する調査特別委員会が開かれました。これまでの特別委員会では、水戸市の執行部より整備方法として、@被災した庁舎を免震化もしくは耐震化して使う、A現在地に建て替える、B移転して建て替える案が示されました。
その際、消防本部と水道部庁舎も一体で整備する場合と、別途整備する場合の整備費用や課題なども検討されてきました。また、水戸市は市民1万人アンケートで市役所整備のあり方を調査するとともに、市民の代表で構成する「本庁舎の整備に係る市民検討委員会」が10月までに4回開催され、新たに整備する市庁舎の安全性や防災機能、バリアフリーや利便性向上などのテーマで議論されてきました。
第6回特別委員会はこれまでの審議をふまえ、市議会の各会派から今後の市役所本庁舎の整備方針について、どうするべきか見解を表明する委員会となりました。
その際日本共産党水戸市議団は、市が提示した案のうち、現在地建替えを選択すべきとの意見を表明しました。代表して田中議員が特別委員会で発言した要旨は以下のとおりです。

2.市役所本庁舎は「現在地建て替え」を提起

市役所整備にあたり基本とすべき考え方は、市民の意向を最大限反映することです。そのために市民1万人アンケートの結果や市民検討委員会の意向を参考にすべきです。
私達日本共産党市議団は、これまでの検討結果をふまえ、現実的に考えて、現在地建て替えが最も適切ではないかと考えます。
以下、その理由を述べます。
第一に利便性についてです。
市民1万人アンケートの2位が利便性、3位がアクセス性でした。水戸駅、交通機関とのアクセス性を考えると、市の所有地では現在地以外で有利な場所は存在しません。
 第二に、安全性についてです。
 市民1万人アンケートで整備にあたり検討すべき優先事項の1位62.8%が安全性でした。
茨城大学の教授らが2011年5月に地盤工学的な調査結果を発表しています。その中で大震災による「駅南地区の沈下の要因は埋立地盤の砂の液状化、その下の軟弱粘土層の沈下の可能性があること、地盤沈下の継続的モニタリングが必要」と指摘しています。
市民の不安も地盤の問題であり、大震災を踏まえた詳しい調査が必要です。建築する場合は最新の免震構造を採用し、必要なら地盤改良と相当の基礎工事が必要です。
 第三に財政面です。
再建に当たっては最も経済的にお金をかけずに行うことが重要です。被災庁舎に対する国の新たな財政措置と合併特例債を最大限活用することを基本とすることを求めます。
市の整備費用の試算では、現在地建て替えのうち本庁舎と別途に消防・水道を整備する場合で133億6400万円(実質市負担21億6600万円)、一体化整備の場合で130億4500万円(20億2800万円)と示されました。これは他の免震化・耐震改修、移転建替と比べ整備費用、ライフサイクルコスト(将来負担)のいずれも最も少なくてすむものです。

3.免震化・耐震化、移転建替えの選択肢を外す理由について

第一に、現在の被災した本庁舎を利用する免震化、耐震改修は、国の財政措置、合併特例債の恩恵を受ける部分が少なく、実質的な市負担が、現在地建て替えの2.8倍(免震化60億9500万円、現在地21億6600万円)となってしまいます。
また、多額の費用をかけて免震化などを実施しても、耐用年数は25年と短いものです。さらに、分庁舎の建設を伴うため市民窓口の分散化はさけられず、市民検討委員会の希望するバリアフリーなど窓口機能も改善されません。
 第二に、移転建て替えについては、まず移転用地の選定について、時間と経費を要するこになります。用地費も新たに発生するため、実質的な市負担は34億5000万などで、現在地より約12億8000万高くなります。
市は新たな本庁舎に必要な敷地は22000uとしていますが、被災した庁舎の敷地面積は22500uあります。移転する場合、それに代わる十分な面積確保は困難と思われます。
特に三の丸旧県庁舎跡地は、レンガ庁舎を保存しつつ、残りの空いた土地で必要な面積を確保できるか検討してみましたが、風致地区のため高さ12メートル(3階建て程度)を超える建築ができない制限もあり、十分なスペースがなく建設は困難と考えます。

4.消防本部は本庁舎とは別に消防署と一体に整備すべき
 現在地建て替えを整備する場合でも、消防本部については、震災など災害時のバックアップ機能の確保、日常業務における消防署との連携で迅速な対応を行うため消防署と一体であるべきです。県内自治体を見ても、本部と署が別にある自治体はありません。平成20年1月に新築した日立市消防本部は消防署が一体で建設されました。
水戸市の南消防署は老朽化し、21年度の耐震診断の結果、耐震工事もしくは建て替えが必要との診断が出ており、南署と消防本部を一体化することを提案します。その際の用地として、南署敷地の1.6倍ある水道庁舎跡地を検討してはどうかと考えます。

5.市民会館は耐震診断結果で判断し移転も含め検討を

市民会館については、現在耐震診断が行われており11月に診断結果が出されるとしています。診断結果によりますが、本庁舎を現在地に建て替えた場合に駐車場確保も課題となります。そこで、必要なら市民会館は移転も含め検討すべきです。例えば千波湖畔の約1万uある消防学校跡地(現在イベント時の臨時駐車場として利用)の活用を検討してはどうか提案します。県民文化センターや近代美術館、千波湖もあり、市民の憩いの場と文化施設の一体性も生まれると考えます。以上です。

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