MASAKI TANAKA 田中まさき
くらし・福祉を市政の主役に 日本共産党 水戸市議会議員 田中まさき
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市議会会議録
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デマンドタクシー導入を求める質問と答弁

田中議員が水戸市に対してドアツードアで移動できるデマンドタクシーの導入を求めた本会議質問と執行部の答弁を抜粋して掲載します。

【 平成19年  6月 定例会(第2回)-06月20日−02号 】
◆ 9番(田中真己君)

次に,市民の足をどのように確保するのか,公共交通のあり方について水戸市の見解を伺います。
 今,市内でも路線バスが減り続け,周辺部では日常生活に不便を来す住民がふえています。茨城県は今年4月,茨城県公共交通活性化指針を発表しました。県民アンケート結果の分析として,県民の約8割が公共交通は必要と考えているが,運賃や利便性の面で不満を持っていること,公共交通に対して行政が支援すべきと考える県民が69%に上っていると紹介しています。
 4年後の2011年度までに,県内すべての44市町村で公共交通計画を策定するよう目標を定めています。水戸市の実施方針について答弁願います。
 私は,今年3月議会で城里町の「ふれあいタクシー」を紹介し,水戸市での導入を求めました。改めてデマンドタクシーの導入を要求したいと思います。デマンドタクシーは,玄関先から目的地まで,いわゆるドア・ツー・ドアで移動できる,低料金の乗り合いタクシー制度です。この要望は非常に強くなっています。
 私は先日,県内で最初にデマンドタクシーを始めた東海村を視察いたしました。東海村のデマンドタクシー「あいのりくん」は,1回200円で利用できます。登録者は約5,000人。1日につき約150人が利用し,スーパーマーケットや病院,福祉センター,駅への利用が多いとのことです。利用者の86.2%が60代以上,女性が85.6%を占め,女性の高齢者に非常に重宝されております。
 東海村の担当者は,デマンド交通運行委員会を結成し,関係機関との協議を進め,社会福祉協議会に委託する形で実現したと話しておりました。予算は年間3,900万円で,多額な費用が必要なわけではありません。水戸市では年間約2億円が見込まれます。水戸市でもデマンドタクシーの実現に向け,先進地や需要調査,関係機関の意向調査を行い,導入に向けた運行委員会を立ち上げるよう求めますが,答弁願います。
◎ 市長(加藤浩一君)
次に,茨城県公共交通活性化指針の水戸市での実施方針及びデマンドタクシーの導入についてお答えをいたします。
 茨城県公共交通活性化指針は,高齢者の移動手段の確保や環境への影響などの観点から,県民,地域,交通事業者,行政が一体となって公共交通の維持,活性化に取り組むための指針として,茨城県が本年4月に策定したものでございます。
 この指針の中で,公共交通の利用促進に関する目標の一つとして,平成22年度までに,市町村における総合的な公共交通計画の策定が挙げられております。
 本市といたしましても,鉄道やバスなどの公共交通の必要性を認識しているところであり,今後,ドア・ツー・ドア,いわゆるデマンドタクシーなど,公共交通のあり方等について,潜在的な需要や将来の需要予測等に加え,国,県の支援などを的確にとらえ,都市交通の円滑化に向けた総合的な研究を行う中で調査,検討を進めてまいりたいと,かように考えておるところであります。
 以上で答弁とさせていただきます。



【 平成19年  3月 定例会(第1回)-03月09日−04号 】
P.154 ◆ 9番(田中真己君)

次に,予約制乗り合いタクシー,すなわちデマンドタクシー制度の導入を求めて質問いたします。
 水戸市では,主に周辺部でバス路線の減少が進み,住民の移動手段がなくなっています。特に,運転をしない高齢者は買い物や通院などに不便を来しており,移動手段の確保が緊急課題です。例えば,常澄の大場地区では,路線バスは1日3本しかありません。休日は朝9時の行きだけで,帰りの便はありません。買い物をしても荷物が重く,バス停まで歩くのも大変とか,病院に行くのに四,五千円のタクシー代はとても払い切れない,仕事を持っている子供夫婦の協力にも限界がある,これは70歳代の女性の訴えであります。こうした実態は,飯富,岩根などの周辺部はもちろん,市内共通の問題になってまいりました。
 そこで,自宅から目的地に直接移動できる,いわゆるドア・ツー・ドアの環境整備が強い要望として出されております。こうした声に水戸市はどう答えるのでしょうか。移動困難な高齢者など交通弱者に対する水戸市の見解をお伺いいたします。
 城里町は,今年2月から城里町デマンド交通「ふれあいタクシー」を始めました。町が社会福祉協議会に委託してタクシー会社と契約し,ワゴンタイプの定員10名のジャンボタクシー2台と定員5名のタクシー1台,合計3台のタクシーを借り上げています。予約は2日前から受け付け,乗りたい30分前までに連絡すれば,自宅玄関前まで来てくれます。社会福祉協議会にオペレーター2名が常駐し,希望を聞いてタクシー会社に連絡して配車いたします。町民なら年齢を問わず,だれでも乗ることができます。乗り合いですので何人か乗りますが,状況に応じておりる順番を運転手が決めています。利用料は1回300円,城里町デマンドタクシー利用券を運転手に渡し,帰りは情報センターに電話して,再度予約するシステムであります。
 城里町の担当者は,コミュニティバスかデマンドタクシーかの検討を続け,交通弱者が自由にドア・ツー・ドアで移動できるデマンドタクシーを選んだと話しておりました。導入に当たり,タクシー会社やバス会社,警察,運輸局などをメンバーにした公共交通運行委員会で議論を重ね,関係機関の合意を得てスタートしたとのことであります。
 今年度は,情報センターのオペレーションシステム,車の借り上げ料,オペレーター2名の人件費など,2,400万円の予算を組み,来年度は1,600万円の予算を計上しております。
 2月1日からの試行運転開始で,利用者も順調にふえ,歓迎されています。茨城県内でも,東海村と石岡市に続き,城里町が3番目です。水戸市でも導入に向けて,関係機関との協議を直ちに行い,具体化へ積極的に取り組むことを強く求めますが,いかがでしょうか。
P.160 ◎ 市長公室長(皆川義光君)
 田中議員の一般質問のうち,予約制乗り合いタクシー制度の導入に関する御質問にお答えをいたします。
 本格的な高齢社会を迎える中,高齢者や障害を持った方々を初めとして,だれもが安全で安心して生活することができる,そして移動することができる環境を整備していくことが重要であると,このように認識をしております。
 このような中,地域生活に密着をした交通機関である路線バスについては,利用者のニーズを踏まえた多様なサービスの提供が期待されている一方,不採算路線が廃止されるなど,公共交通に関する課題もあると考えて受けとめております。
 このようなことから,県,関係市町村,バス事業者等で組織する茨城県バス対策地域協議会において,バス路線廃止の対応策について検討を行うなど,高齢者,障害者等の移動手段の確保に今後とも努めてまいりたいと考えております。
 また,御質問がありました「ふれあいタクシー」を初め,いわゆるデマンド方式の導入等につきましては,潜在的な需要や将来の需要予測等に加え,国,県の支援などについても的確にとらえつつ,今後,都市交通の円滑化に向けた総合的な研究を行う中で調査,検討してまいります。
 いずれにいたしましても,公共交通を維持し,市民の利便性を確保していくためには,何よりも多くの方々に利用していただくことが極めて重要なことであります。今後とも,交通事業者等との連携により,利用環境の向上や効率的な運行等についての検討を進め,利用促進に努めてまいります。

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