MASAKI TANAKA 田中まさき
くらし・福祉を市政の主役に 日本共産党 水戸市議会議員 田中まさき
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市議会会議録
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2014年6月議会 一般質問(2014.6.19)
@都市計画道路の見直しと通学路の安全対策 A住宅耐震化補助の拡充と住宅リフォーム助成制度の創設 B老人ホームの入浴時間の延長 C固定資産税の減免…セットバック部分、NPO法人について

日本共産党水戸市議団の田中まさきです。
通告に従い一般質問を行います。
1.都市計画道路の見直しと通学路の安全対策について
初めに都市計画道路の見直しと通学路の安全対策についてです。
水戸市は、20年以上前に都市計画決定を行い、着手されていない都市計画道路のうち、8路線は建設せず廃止する案を今年2月に発表しましたが、その場合課題として残る渋滞対策や安全性向上、学校アクセスなどはどのように評価されたのか、パブリックコメントの結果と今後の方針も伺います。人口減少に転ずる見通しの中で、多額の建設費を要する道路建設を取りやめることは当然と考えますが、住民説明会など合意の上で進めるべきですが、その考えはあるのか伺います。
また今回見直さなかった20年以内に都市計画決定された路線にも、必要性に乏しく、現実的に建設は難しい路線、住民の強い反対もある路線もあると考えますが、それらの見直しは行わないのか伺います。
今回の見直し・廃止対象の一つに「3・5・22号、元台町元吉田線」があります。これは吉田郵便局付近から、東部図書館西側を通過し50号バイパスに抜ける計画道路です。住宅密集地であり整備の必要性については私も疑問がありますが、新規道路はつくらないとしても、危険な通学路はおきざりでは問題です。吉田小学校や第四中学校の通学路である県道長岡水戸線は、幅50センチのでこぼこの側溝のフタが歩道であり、ガードレールもない車道スレスレの場所を子ども達が通学しています。先日もこの春から新1年生を吉田小に通わせている保護者から「毎日心配です」と訴えられました。
私は過去にも安全対策を求めてきましたが進展がありません。具体的には、車道より一段高い歩道をやめて縁石を設置し、安全柵を常陽銀行吉田支店脇や元吉田郵便局付近,50号バイパス南側などにも増設すること、側溝は車道隅に整備し雨水排水機能も向上させる、民地とのすり合わせで改修が必要な箇所は補償も行い、安全な道路にすべきです。速やかな対策を求めますが見解を伺います。

答弁:檜山建設部長
●都市計画道路について

都市計画道路につきましては,交通機能や防災機能の役割を担い,都市の将来像の実現のために必要な,重要な都市施設であります。
しかしながら,都市計画道路の中には,都市計画決定以降,長期間未着手となっている路線も多く,近年の景気低迷や人口減少など,社会情勢やライフスタイル等が大きく変化している事などを踏まえ,都市計画道路に加え既存ストックを取り入れた道路網のあり方について,都市計画道路の廃止も含めた見直しの作業を進めているところであります。
路線の選定につきましては,未着手となっている都市計画道路47路線73区間について,国の事業評価等を基に設定した客観的な20の指標に基づき評価,検証を行い,さらに,20年以上未着手となっている区間について,路線の廃止等による影響や課題等の整理を行って選定しております。
この結果につきまして,過日,パブリックコメントを実施したところであり,今後,頂きました意見を参考に,関係機関との調整を進めるとともに,地元説明会を実施し,市民との合意形成を図ってまいります。
なお,今回,見直し対象区間として選定されなかった区間につきましては,今後の社会情勢の変化や事業の進捗状況等を見極めながら,適宜,見直しを検討してまいります。
●通学路の安全対策について
次に,通学路の安全対策についてお答えいたします。
県道長岡水戸線につきましては,歩道や車道幅員が狭く,また,沿道は家屋等が密集して建ち並んでいることから,歩道の拡幅や,ガードレールの設置等の安全対策を行うためのスペースを確保することや,拡幅整備においても課題があり,早急な対応は困難であると伺っております。
しかしながら,県道長岡水戸線は,吉田小学校の通学路となっており,通学する児童をはじめとする歩行者の安全確保が必要なことは十分認識しておりますので,引き続き,道路管理者である茨城県に安全対策が図られるよう働きかけるとともに,交差点部に歩行者溜まりを設置するなどの対策について,茨城県とともに検討してまいります。

2.住宅耐震化とリフォーム助成制度について
次に住宅耐震化補助事業について伺います。これは建築基準法が改正される昭和56年以前の木造住宅で、耐震診断、耐震設計、耐震改修工事を行う場合に、市が補助を行う制度です。25年度に続き今年度も診断80件、設計・改修それぞれ30件の予算がとられました。 
しかし、昨年度の改修工事の補助実績はごくわずかで、耐震設計補助は全く利用者がなく1740万の予算消化率7%、余った補助金は返還しているというもったいない話です。補助が耐震化に限っていることや、入居者の高齢化による費用捻出の困難さが考えられます。
市内の戸建住宅の耐震化率は67.5%で、耐震性がない住宅は共同住宅を含め市の調査でも約2万1500戸あるとされています。そこで一層のPR強化とともに、多額の工事費が必要であることから補助の増額が必要と考えますがいかがでしょうか。
また耐震化補助の対象は市内約10万戸の2割程度であり、この対象とならない住宅も含め住宅リフォーム助成制度を創設すべきと考えます。住宅リフォーム助成制度は,市民が地元業者に住宅リフォームを発注した場合,市町村が工事費の1割、上限額10万円などを助成するもので、全国ではこの3年で実施自治体が大幅に増え、現在533自治体、県内でも日立市、大洗町、茨城町、城里町など15市町村で実施されています。城里町では25年度には27件、221万円の助成で14倍の3100万円を超える工事が地元業者に発注されました
日立市では水戸市と同じ耐震補助のほかに、住宅リフォームを対象とした「安全・安心・住まいる助成事業」で、防犯対策工事1件5万円など年間100件以上助成し、浸水対策の防水板設置に上限30万円、住宅かさ上げ上限300万円の助成も設けています。住宅リフォーム助成には、国が助成金の50%を負担する社会資本整備総合交付金があり、これを活用して実施すべきと考えますが見解を伺います。

答弁:石井都市計画部長
●住宅耐震化補助事業について
田中議員の一般質問のうち,住宅耐震化補助事業についてのご質問にお答えいたします。
本市では現在,住宅の耐震化を促進するため,水戸市耐震改修促進計画に基づき,昭和56年以前に建てられた木造住宅を対象に,耐震診断士派遣,耐震改修に係る設計及び工事への補助事業を行っております。まず,その実績ですが,平成25年度までの累計で,耐震診断士派遣補助は211件,耐震改修工事補助は6件,昨年度から開始した耐震改修設計補助は未だ実績なしの状況であります。
 このように,耐震診断は一定の促進効果が見られるものの,なかなか耐震改修につながっていかない状況にあり,その主な要因としては,耐震化の必要性が理解されていないこと,対象が築後30年を超える木造住宅であること,高齢世帯が多いこと,耐震化の手段として改修が選択されないこと等も想定されます。
次に,広報活動としましては,これまでも,広報紙,ホームページのほか,三の丸庁舎の電光掲示板等で制度の周知や啓発を行うとともに,建築関係団体へ補助制度の周知を行ってきております。
また,昨年度は,耐震改修工事の補助上限額を30万円から10万円増額して40万円とするほか,耐震改修設計への補助を創設するなど制度を拡充しております。
今後とも,昨年の改正耐震改修促進法に基づき新設された住宅所有者の耐震化努力義務の周知徹底など,広報活動を進めるとともに,耐震改修の実施状況等を踏まえ,必要に応じて制度の見直しを検討するなど,引き続き住宅耐震化の促進に努めてまいります。
●住宅リフォーム助成制度について
次に,住宅リフォーム助成制度の創設についてお答えいたします。
ご指摘の制度は,現在,県内におきまして,土浦市や結城市など15の自治体で,いずれも国の社会資本整備総合交付金を活用して実施されております。
これら他自治体の制度の多くは,地域産業振興政策の観点に重きを置いていますが,住宅のリフォームは,住宅の品質・性能の向上や住宅ストックの有効活用についてはといった住生活基本法に定める基本的な住宅政策に対しても,今年度,策定します住生活基本計画における主な目標でもあり,これら目標の達成のため,住宅リフォームは,有効な手段となり得るものであると考えられます。
今年度,本市では,住生活基本計画の策定を進めることとしておりますが,住宅の品質・性能の向上や住宅ストックの有効活用という政策テーマは,当該計画における重要な柱としていく予定であります。
したがいまして,今後,計画策定の中で,住宅リフォームについて,基本的施策へ位置付け、どのような施策が有効な手段となるか検討するとともに,
議員ご提案の社会資本整備総合交付金を活用した住宅リフォーム助成制度の創設については,具体的な助成制度につきましても,費用対効果を検証しつつ具体的な方法について検討してまいります。
*住宅リフォーム助成実施自治体(茨城県内)
日立市・古河市・結城市・下妻市・常陸太田市・北茨城市・筑西市・坂東市・かすみがうら市・茨城町・大洗町・城里町・美浦村・境町

3.老人福祉センターの入浴時間の延長について
次に老人福祉センターの入浴時間の延長についてです。市内7ヶ所にある老人福祉センターは年間22万4千人が利用する高齢者の憩いの場です。先日、「お風呂の利用時間が午前11時から午後3時までで利用しづらい。開始を早めたり、終了を延長できないか」という相談をうけました。市は7月1日から、入浴料1回100円を徴収する改悪を3月議会で行いました。「何もサービスが良くならず有料化だけか」という声も寄せられています。あるセンターでは1度に3人しか入浴できず、11時にいくと並んで順番待ちをしている状況で、ゆっくり入るのは難しく、2時半までには入浴しないと間に合いません。混んでいる時はあきらめることもあるという話でした。ひたちなか市や日立市の老人福祉センターは、10時から入浴可能です。水戸市で10時から4時までなどに時間延長する考えはないか伺います。

答弁:秋葉保健福祉部長
●老人福祉センターの入浴時間について

田中議員の一般質問のうち,福祉行政についてお答えいたします。
 本市におきましては,高齢者の健康づくりや社会参加の拠点施設として,市内7か所に老人福祉センターを設置しており,このうち入浴施設につきましては,現在,すべての施設において,利用時間を午前11時から午後3時までとしているところであります。
 議員御指摘の入浴施設の利用時間につきましては,利用者のニーズや安全確保,費用対効果等に係る検証が必要であることから,今後の検討課題といたしますので,御理解願います。

4.固定資産税について…セットバックの減免、NPOの減免について
次に固定資産税の減免について質問します。市内には道路幅が4メートルの狭あいな水戸市道や私道が沢山あります。狭あい道路として市が整備する場合、市が後退敷地、いわゆるセットバック部分を用地買収して市の所有としますが、中には事業化を長期間待っている人や、事業化にいたらない場合も多くあります。セットバック部分は、道路として利用していれば、非課税になり固定資産税が免除されますが、地権者が非課税申告書を市に提出しなければ非課税となりません。
先日、新築して数年が経った方が制度を知らず、課税されたままの例がありました。同じように制度を知らない方も多くいるのではないかと思いますが、実態はどうなのか、年間どれくらい非課税の申告があるのか、説明文書もわかりにくく周知方法を改善すべきと考えますがいかがでしょうか。
 最後にNPO法人に対する税の減免についてです。市内のあるNPO関係者から「固定資産税が値上がりして負担が大変」という訴えがありました。水戸市は、地方税法第296条の規定により、社会福祉法人、学校法人、宗教法人などの固定資産税などを免除していますが、NPOは対象にしていません。全国では鎌倉市、大和市など多くの自治体で、NPO法人は公共性があるとして減免しています。これは地方税法第323条に基づき、NPO法人を条例で「市長が特別の事由がある者」に認めることで減免しているものです。
鎌倉市では固定資産税のほか法人市民税・軽自動車税を減免し25年度実績は73件、323万3500円を減免しました。
水戸市内では100を超えるNPOが活動していますが、その多くは規模も経営も小さいところばかりであり、障害者福祉や学童など、社会福祉法人や学校法人と同様の事業を実施しているNPOもあります。 
市長は今年度新たな企業立地補助として、土地建物の取得・造成等に最大2億5千万円の補助や月15万のテナント料補助に加え、3年間の固定資産税免除などの優遇措置をつくりました。
一方で議会のたびに、市民との協働の柱としてNPOとの連携を訴えてもいます。であるならば、現在市内で多彩な活動を展開しているNPOに対しても、税の減免をすみやかに実施すべきではないかと考えますがいかがでしょうか。
以上、明快な答弁を求めて私の質問とします。

答弁 清水財務部長
●固定資産税の減免について

田中議員の一般質問のうち,固定資産税の減免についてお答えいたします。
 後退敷地を道路として利用されている場合は,減免申請書を提出いただき,現地確認をしたうえ減免としております。
その減免申請の周知方法につきましては,納税通知書に同封している案内書や市のホームページ,及び新築の家屋調査を行う際にお渡しするパンフレットなどでお知らせをしております。
 申請の件数につきましては,平成23年度は95件,平成24年度は115件,平成25年度は81件ございました。今後も後退敷地を道路としてご協力をいただいている土地の所有者の皆様に,周知を続けてまいります。
 次に,NPO法人の減免についてお答えいたします。地方税法に基づく減免につきましては,天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者,貧困により生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り,当該市町村の条例の定めるところにより,固定資産税を減免することができるとされており,本市においても条例を定めているところでございます。NPO法人への固定資産税の減免については,市民と行政の協働都市宣言の趣旨を尊重し,活動内容や減免基準等について他市の事例を調査してまいります。

(再質問)
住宅リフォーム助成制度について再質問します。耐震改修補助は築33年以上の住宅しか対象にしていません。居住して10年もすれば水回りをはじめリフォームして快適な住環境にしたいという需要は多くあるはずです。しかも地元業者の仕事増やしの効果は他の自治体で実証されています。耐震化補助と同時に住宅リフォーム助成を実施すべきですが再度答弁をもとめて質問とします。


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